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自然農:トマトとホオズキ<ナス科>

先日のブログ記事で、数年前に種芋を植え付けたジャガイモ(ナス科)が繁茂し出したことから、畑の状態がナス科に適したものに移行しつつあるのではないかと考えていることを書きました。

ナス科の野菜はもちろんジャガイモだけではなく、夏野菜のナスやピーマン、トマトもナス科です。
これらの苗も畑に植えてあり、やはりナス科だけあって生育が良好です。
下写真はミニトマトですが、既にブッシュ化して結実し始めている状況です。

上写真のミニトマトは苗を立てて移植したものですが、実は昨秋、野草化することを期待して熟した果実を畝に投げ捨てておきました。
それらが6月中旬になって発芽してきました。

ミニトマトを含めて夏野菜の苗は5月連休頃には大きく成長したものが市販されているため、それが普通のことだと思ってしまいますが、自然状態においてはそれより2ヶ月近く遅く生育するようです。

下写真は自生のミニトマトと地這いキュウリです。
キュウリ(自生)もまだ小さい状態です。

収穫時期は遅くなるものの、ミニトマトも野草化できることになります。

ミニトマトは自生するぐらいですので、脇芽を挿して増やすことも容易なはずです。
空いている育苗ポットに挿して増やしてみることにします。

さらにナス科の植物は野菜だけではありません。
意外に感じますが、観賞用のホオズキもナス科です。
ホオズキはお盆の時期に仏壇やお墓に供えるのに重宝します。
このため畑で栽培してはどうかと考え(自家消費用)、昨年に自生していたものを取っておきました。

袋部分(萼)は枯れて網状になっており、その中に赤い果実が残っています。

その果実から採種します。

種を見ると、まさしくナス科です。

採種した種を育苗ポットに播きます(実際には4月上旬:夏野菜の播種と同時期に実施)。

その後、発芽して6月下旬には下写真の状態にまで成長。

まだ小さいですが、育苗ポットのサイズも小さいため畑に移植することにします。

剪定屑のマルチによりどこに植え付けたのかわからない状態になっていますが、ナス科なので元気に成長してくれることでしょう。
ホオズキは多年草で、今回植え付けた苗が開花するのはひと冬を越して来年の夏になります。

自然農:ソラマメの採種とジャガイモの果実

7月になりました。
その7月1日に種を播くと良いと当地で言われているのが黒豆です。
マメ科の植物は土地を肥やすのに効果が大きいため(窒素固定)、畑(約1反)の基幹作物として黒豆を含む大豆を例年たくさん播種しています。
しかし、昨年収穫したものを、うっかり種用に残しておくのを忘れて味噌の仕込みなどにほとんど使ってしまったため、今年播種するのは3、40個程度です。
新たに購入することもできますが、これまでのものが長年当地で栽培され続けてきたもの(大豆:父から、黒豆:近所の方から)ですので、これを今後も継いでいきたいと思っています。

そして現在、大豆や黒豆、ササゲの播種とともに行っているのが、同じマメ科のソラマメ(+エンドウ)の採種です。

ソラマメは通常5月に収穫しますが、収穫せずにそのまま置いておくと上写真のとおり莢が黒くなってカラカラに乾燥してきます。
乾燥した莢からは面白い具合に採種できるとは言え、何しろ膨大な数があって追い付かない状況です・・・。

上写真は一部ですが、おそらく2、3千個はあるように思います(煮豆にも使いたいと思っています)。
4年前に購入した一袋の種子(5、6個入り)が倍々ゲーム(それ以上)で増えたのです。

ちなみに収穫期の5月は下写真のとおり猛烈に繁茂していました。

それが畑の至るところにあります(下写真で少し濃い緑色がソラマメ)。

これだけ繁茂していると蔓ボケしてしまっているように思いますが、たわわに実っているのです。

播種以外は特段何もやっていませんので、自然が力を発揮すれば不耕起・無肥料・無農薬・無除草であっても育つものは何もしなくても育つわけです。
一方、化成肥料の申し子のようなハクサイなどは全くと言って良いほどダメです。
自然農では、その土地の状態にあったものを栽培することが最も大切なように感じています。

また、土地の状態は刻々と変化しているようでもあり、我が家の畑はマメ科からナス科に適した状態に移行しつつあるように感じています。
その理由の一つとしてナス科のジャガイモの生育状況の変化です。
数年前に植えたときはイマイチだったのですが、それが繁茂し出したのです(1箇所だけではなく全体的)。

上写真は6月初めに撮影したもので、既に収穫時期を迎え、現在は茎葉が枯れた状態になっています。

ソラマメの採種に手一杯でジャガイモはひとつも収穫していませんが(そのまま放置可)、ダイズの播種時に鎌に突き刺さってきたものを見ると良いものができているようです。

ところで、ジャガイモの芋は地下茎が太ったものですが、他のナス科のトマトやナスのように開花後になぜ結実しないのかと疑問に思います。
そう思っていたところ、なんと実をつけているものがありました!


(6月初頭撮影)

上写真のジャガイモは今春ホームセンターで購入して植え付けたもので「とうや」と言う品種です。
ネットで調べてみると、一般的な品種の男爵やメークインが結実しにくいだけで、他の品種は実をつけるものがあるそうです。
結実すると言うことは採種もできるはずで、種からジャガイモを育ててみるのも面白いかもしれませんね。