果樹園再生」カテゴリーアーカイブ

果樹園の再生(19)ユズの播種(台木用)

現在の畑の様子です。

写真では伝わりづらいですが、様々な花が咲き乱れ、まさに地上の楽園と言った様相です(^_^)

黄色い菜の花。白い花はダイコンやソラマメです。

そして、ピンク色のモモの花も満開です。

これなら今年も収穫を期待できそうです。

下写真は白い花と菜の花との組み合わせです。

この白い花はナシの花で、2年前に苗木を植え付けたものが初めて花をつけました。

可憐な花です。

このようにモモやナシなどの落葉果樹はすこぶる元気に育っています。
その一方で常緑樹のミカンは調子が良くありません。
以前、小さいうちは寒さに弱いため防寒したほうが良いと教えてもらい、この冬は藁コモをかけてありました。

その藁コモも、暖かくなったため外すことにします。

昨年の今時分に比べると葉に照りがあるように感じます。
油分が寒さを防ぐそうですので、防寒対策の効果があったのかもしれません。

下写真は同じ敷地内にあるユズの木です。

亡き父が植えたもので、既に大きくなっています。
毎年たくさんの実をつけて元気も良いため、ミカンを含めて柑橘類は容易に育つだろうと思っていたのですが・・・。
そして、余り期待していなかったモモやナシの調子が良いとは、何事もやってみないことにはわからないものです。

ミカンの調子が良くないことから、ほかにも場所を変えて育てたいと思っています。
そのためには苗木の本数が必要となりますので、時間はかかりますが苗木から作ることにします。

まずは台木にする親木が必要となります。
親木にできるかもしれないと、咋春にデコポンの種を播いたのですが、柑橘類なら何でも親木にできると言うわけではないらしいのです。

調べてみると市販の苗木はカラタチの実生苗を台木に用いているようですが、我が家にはカラタチがありません。
カラタチ以外ではユズも台木にできるらしく、昔はユズ台を使っていたそうです。

と言うことで、先のユズの木から熟して落ちている果実を拾って採種・播種することにします。

洗って乾燥させます。

時期的に少し遅いのかもしれませんが、採種した種の一部をポットに播きます(残りは保存して来春に播種)。

土の乾燥を防ぐため、柿の木の下に置いてあります。
無事発芽すれば、大きな鉢(または畑)に移植するつもりです。

市販されている苗木の状態になるまでに4、5年はかかるとし、そこから収穫までにさらに数年。
気の長い話です。

<続きます>

果樹園の再生(18)ビワの接ぎ木

敷地内にある下写真のビワの木(栽培品種)ですが、昨年は数年ぶりに収穫することができました。


(昨年6月撮影)

以前は何本かの主枝が横に大きく張り出していたのですが、2、3年前に降雪や台風が襲来した際、立て続けに折れました。
そして上写真のとおりスッキリした樹形になったことで、樹勢が回復して結実するようになったのではないかと思います。

一方、このビワの木の樹齢は40年程度です。
まだ40年と言う気もしますが、栽培品種の接ぎ木苗を植えたものですので、ひょっとすると寿命に近づいているのかもしれません。
そんなわけで、この木から穂木を採って接き木をして残すようにしておいたほうが良いだろうと思っていました。

接き木をするには、もちろん穂木だけでなく、親木とする木(台木)も必要になります。
里山(敷地沿いの林縁部)には自生(野生化)のビワの木があるため、毎年こぼれ種からたくさん発芽します。
ほとんどは草刈り時に刈ってしまうのですが、台木用に残したものが下写真のとおり大きくなっています(高さ1m程度)。

一昨年発芽したもの(2年生)です。
台木としてちょうど良いぐらいの大きさと太さですので、今回、これを使って接ぎ木をすることにします。

台木を途中で切り、そのうえに穂木(前年枝から採った接ぎ穂)を挿します。

それほど難しい作業ではないとは言え(小刀と接ぎ木テープを使用)、私自身、学生のときに農場実習で触った程度の記憶しかなく、間違った方法の可能性が大のため、手順は省略します・・・。
写真にも自信の無さが現れてしまったようで、肝心な部分がピンボケです(被写体が小さく、iPhoneのカメラでうまくピントが固定できませんでした)。

今回の接ぎ木は台木を植えたままの状態で行いましたが(居継ぎ)、水やりをしたうえ乾燥を防ぐためビニール袋を被せておきます。

ところで、里山に自生しているビワの木が大きくなって敷地側にせり出してきているため、その一部を昨年の冬に伐採しました。

伐採から一年が経過し、切り株から萌芽したものが大きくなっています。
これを見て思うのが「接き木の台木には先に行ったとおり実生のものを用いるのが一般的。では、切り株から萌芽したものに継ぐことはできないのか?」
詳しい方が見れば呆れるようなことかもしれませんが、物は試しで、ひとつの枝に継いでみることにします。

果たしてどうなるでしょうか。

<続きます>