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種子保管箱の作製

自宅敷地内にある畑(計1反弱)の耕作は自然農により行っています。

そして、長年の化学肥料の使用等により土地が痩せた状況にあるため、収穫よりも土地を再生させるほうに力点を置いています。
土地を再生させるためには土地の状態にあった作物に力を発揮してもらうのが良く、とりあえず様々な作物の種子を播くようにしています。
ただ、種子の整理・保管が不十分なため在庫があるのにダブって買ったり、自家採取したものを播き忘れたりすることが多々あるのです。
種子自体は購入時の種袋や封筒(再利用)に入っていますが、問題はそれらを適当な段ボール箱に放り込んであるため混乱しているだけでなく一覧性にも欠けることです。
そこで、種袋をキチンと整理すべく保管箱を作ることにします。

市販の種子の袋は基本的に同じサイズです。
自家採取した種子を入れている封筒(再利用)も統一して長形3号のものを使うようにしています。
サイズ(横幅)は長3の封筒のほうが若干大きいため、これにあわせて下図の保管箱を考えました。

単純な木箱で、封筒の幅120mmに対して箱の内寸を130mmにしています。
また、保管箱は冬野菜用と夏野菜用に分けて2個作ることにし、ひとつの箱の奥行きを180mmにしています。

それでは作っていきます。
材はいつものように古材を再利用します。

この板材(杉、厚さ7mm前後)は祖父の箪笥を解体したもので、以前にもこれを使って木箱(下写真。土器保管箱)を作りました。

これを作ったときは自動カンナで板厚を揃えたり、サンダーをかけて綺麗にしたのですが、今回は農作業で使うものですので、そのまま使うことにします。

所定の寸法で各部材を木取り。

テーブルソーを使っているため精度はバッチリと言いたいところですが、角度定規(マイターゲージ)の設定を確認し忘れて下写真のとおりカネ(90°)が出ていません・・・(1mm程度)。

今回はとりあえず箱として用をなせば十分なので修正せずに進めます。

組んだら隙間などが生じるのではないかと思っていたのですが、そのようなこともなく意外とキッチリ組めました(全て同じ角度でズレているためかもしれません)。

とりあえず箱ができました。

ところで、先日当ブログにコメントをいただいた釦屋さまのブログを拝見したところ木箱(椿皿の収納箱)を自作されたときの記事を見つけました。
側板を相欠きのような形で組んでみえ、なるほどこうすれば頑丈にできると勉強になりました。
もう少し早く知っていれば、今回の木箱の作製で試せていたのにと惜しくもなります(このブログ記事は遡って書いています)。

種子保管箱は冬野菜用と夏野菜用のふたつを作ったため、どちらのものかわかるように箱に文字入れしておくことにします。
文字入れは例のレーザー彫刻機を使います。

このレーザー彫刻機は小型で一度に彫刻できるエリアは狭いものの、上写真のように機械を据えられれば彫刻できるので使い勝手が良いです。

玩具レベルの代物ですが、文字だけならサッと彫刻できるので悪筆の私にとっては頼もしいアイテムです。

早速、手元にある種袋を収納してみます。

これまでの段ボール箱と違って、これならキチンと整理・保管できそうな気がしてきました(^_^)

自然農:畑の様子と果樹の幼木

下写真は現在の畑(自然農)の様子です。

至るところに自生しているダイコン(上写真で黄緑色の葉)の間でブロッコリー(播種したもの)などの冬野菜が育っています。
その後ろで花を咲かせているのはキクで、秋の畑を鮮やかにしています(キクが咲く前はコスモスが咲き誇っていました)。

このキクは元々は亡き父が栽培していたもので、自然農に切り替えて一旦消えかけたのですが、再び元気になってきたのを見て株分けして増やしました。

キクと言えば、今年の初夏にタマリュウを移植したあとに植えたマリーゴールド(キク科)も満開になっています(水路のヒメツルソバも満開です)。

マリーゴールドの後ろには同じくキク科のゴボウ(自生)の葉が写っています。
自然農に切り替えて土壌がキク科に適した状態に遷移しているように感じますが、キク科だけでなく全体的にも良く育つようになってきています。

自然農に切り替えて4、5年は多肥を要するナスやハクサイは夢のまた夢のような状況が続きましたが、今夏は漸くまともなナスを収穫できるようになりました。

下写真は自家採種するために残してあるトマトのような形をしたナスです。

ナスと言えば、自宅からは離れたところですが、信号待ちのときに見られるナス農家の畑があります。
10年ほど前は、それは見事なナスがたわわに実っていて、指をくわえて眺めるほどでした。
しかし、年々生育状況は悪くなる一方で、今年はほとんど売り物になるものがないのではないかと思うような感じでした(それでも我が家のナスと同じくらい)。
私のような素人は、ナスは接木苗を用いて化成肥料をたっぷり与えておけば良いと思ったりするのですが、そうは問屋が卸さないようです。
10年間の単作、化成肥料の連続使用により肝心の土が死んでしまっているのかもしれません。
全くお節介な話しですが、私なら2、3年間、草生で冬はソラマメ、夏はダイズを栽培して地力の回復を図りたいです。

閑話休題。

花卉や野菜の調子が良くなってきていますが、実は一番元気が良いのは果樹の幼木です。
接ぎ木をするため、その台としてウメ(モモなどの台木)、ナシ、ユズ(ミカンの台木)、カキを播種・畑へ移植しました(下写真は今年4月。ウメとナシの発芽)。

それが1年も経たぬ間に身長と同じぐらいの高さにまで成長しています(下写真はウメ)。

まあウメは種が大きいから有り得るとしても、ナシ(下写真)も同じぐらい成長しているのです(ユズやカキは10〜20cm程度です)。

それも畑に移植した、ほぼ全てが活着して大きくなっています。
夏の間は雑草に覆われていたため徒長気味のところがありますが、逆に雑草に覆われていたことで虫に葉を喰われずに済んでいます。
特にユズなんかはイモムシに丸裸にされてしまうものですが、雑草に覆われていることで蝶々に見つからないようです。
蝶々に見つからないぐらいですので、当然人間が見つけるのも難しいぐらい自然農の畑は渾然としています(特に夏の間)。
畑は自然に任せるため良いとしても困っているのが保管している種子の管理です。
ゴチャゴチャになっているため在庫があるのにダブって買ったり、自家採取したものを播き忘れたしてしまうのです。
きちんと管理できるように次回、種子の保管箱を作ることにしたいと思います。

<続きます>