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『民家』誌の民家再生事例に!

日本民家再生協会(JMRA)の情報誌『民家』を購読されている方なら既にお気づきのことと思いますが、最新号(7/1夏号)の民家再生事例に我が家(主屋)が取り上げられています。

記事は一昨年の改修工事を設計・監理していただいた建築士さん(ほその建築設計室)さまによるもので、A4サイズで見開き4ページに渡って紹介されています。

著作権の関係などがあると思いますので詳細は記載しませんが「伝統的な構法を評価し 暮らしやすい民家に」とのタイトルで、設計コンセプトや具体的な工事内容(減築・補強・新設・DIY)などが写真やイラストを交えて説明されています。

過去の『民家』誌や協会HPにおいて、いくつかの再生事例を見たことがあるのですが、いずれも由緒がありそうな立派な建物であるばかりか、その再生工事も大規模で新築以上の費用を投じているのではないかと見受けられるものがほとんどでした。
一方、我が家の場合は部分的な工事で低予算、しかも屋根や床下と言った見えにくいところの工事がメインであるため、見た目の変化やインパクトは大きくありません。
そんなことで今回の話があったときには「我が家で大丈夫なのだろうか?」と思ったほどです。
しかし、記事において「伝統構法の評価」や「耐震に対する考え方」、そして「概算工事費」と言った、私自身が再生を決断する際に最も悩み、知りたかったことが説明されているのを読んで、我が家のような事例も参考にしていただける場合があるように思っています。

ちなみに、記事には「建主からの声」として私の駄文のスペースまで設けていただきましたが、まさに蛇足(個人的なブログに書き散らしておくべき内容)でした・・・。

思い返すと、ちょうど3年前の今頃、雨漏り等で酷い状態の主屋をどうすべきか悩んだ挙げ句、日本民家再生協会さまに相談したのが始まりです。

その後、素晴らしい建築士さんや誠実で腕の立つ大工さんとのご縁に恵まれ、一昨年、無事工事が終わりました。
他人に見せるのも憚られた主屋が再生し、このように再生事例として全国の方の目に触れる機会が得られるとは夢にも思っていなかったことです。
お世話になりました日本民家再生協会さま、建築士さん、大工さんに改めて感謝するとともに、大切に住まい続けたいと思っています。

古民家の自然換気(5)断熱材の鼠害

夏季、室内にこもる暖気を自然換気するとともに、厨子二階(屋根裏)に空気の流れが生じることを期待し、これまでに換気口を整備しました。

下図は厨子二階(屋根裏)の平面図になりますが、水色着色の24畳側には換気口(A1)とは別に開口部があります。

厨子二階は柴(カマドなどの燃料)などを保管するために使われていたのですが、その柴をこの開口部から出し入れしていたわけです。

この開口部は15年程前のリフォームにおいて塞がれており、厨子二階側から見ると下写真の状態になっています。

この開口部をうまく使えば、換気口や採光窓(トップライト)として生かすことができるのではないかと、改修工事の設計において建築士さんから提案をいただきました。
そして、この上部の屋根に採光用のガラス瓦を設置していただいています。

開口部自体の造作は改修工事後にDIYにて行うことにしていましたが、15年前のリフォームで設けた天井を早くも壊すことになることもあって未だできていない状況です。
ただ、少し気になっていること(次の2点)があり、それを確認するためにも重い腰を上げ着手することにします。

  • 断熱材の状態
  • 土壁に割れが発生

15年程前のリフォームでは既存の天井(=厨子二階の床)を隠す形で新たな吊り天井を設け、既存の天井との隙間に断熱材(グラスウール)を設置しています。

当時は厨子二階に大量の柴が置かれた状態でしたので、このように一階側から施工せざるを得なかったのだと思いますが、設置した断熱材がどのような状態になっているのか気になります。

また、厨子二階側の土壁に割れが生じ落ちかけているため、その下部がどうなっているのかも知りたいと思っています。

これらの状況を確認するため、厨子二階側から床板(=昔の天井板)を撤去します。

ちなみに、こららの床板(厚1寸弱の松材)は雨漏り等で痛みが激しいため(踏み抜きそうになるものも有り)、新しくする予定です。

床板を撤去すると・・・

ネズミが断熱材(グラスウール)を食い散らかして酷い状態です・・・。

断熱材が湿気らないように防湿材で被覆されているのですが、これでは意味がありません・・・(断熱材自体は乾燥した状態)。
以前、厨子二階には大量の柴や藁があったためネズミにとって天国だったのでしょう。
良否は別として柴や藁が撤去された今ではネズミの気配すらしません(まさかグラスウールを食べて死んでしまった??)。

この隙間には電気ケーブルも配線されていますが、それにもネズミによる被害を発見!

よく見ると芯線まで傷が達しています。
このケーブルはインターフォンの通信線のためまだしも電気ケーブル(VVF)だったと思うとゾッとします(そのVVFケーブルの表面部にも齧った痕があるのが怖いところです・・・)。
我が家のようなボロ家では、電気ケーブルはいつでも点検可能なところに配線すべきということですね。

そして、割れが生じている土壁の下部はどうなっているのか・・・

土壁の途中から切断・撤去され、土壁が宙ぶらりんの状態になっています。
このため上部の土壁に割れが生じ落ちかけているわけです。
15年前のリフォームで丸太梁を現しにするため土壁が一部撤去されたのですが、さすがにこのままではマズそうです(この壁は外壁にもなっています)。

とりあえずは断熱材を撤去し、掃除しておきます(下に見えているのは吊り天井の下地と石膏ボードです)。

<続きます>