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ミシンテーブル作製(2)サビ落とし

倉庫の中で埃まみれになっている祖母のミシンをアンティークテーブル(テレビ台として使用予定)として再生することにし、前回、分解しました。

再利用するのは台部分になりますが、鋼製のため表面に黒サビ処理(一例として裁ちハサミの持ち手部分)が施されています。

しかし、長年湿気のある倉庫内に保管してあったため、赤サビが酷く生じています。
赤サビを落とすために全てのパーツを分解することにしますが、元々の状態を忘れてしまいそうですので分解前にネジの組み合わせなどを写真に撮っておきます。

当時のネジ頭はマイナス形状(現在はプラスが主流)になっているため、マイナス・ドライバーを使用しています。

分解後はひたすらサビを落としていく根気作業です。

細かい部分が多いことから電気ドリル用の小型ワイヤーブラシを使っています。
また、経年の風合いを残すため、ピカピカに磨けあげるのではなくて表面の赤サビを落とす程度にしています。

サビを落とすと、ホイールのスポーク部分に「SIMANCO」と言う耳慣れない文字が現れました。
ネットで調べてみると、Singer Manufacturing Company(SINGER社の正式名称)の略称だそうです。

手間が掛かりますが少しずつ作業を進め、SINGERのロゴの入った部材のサビ落としも完了。

一通りサビを落とし、落ちたサビを集めると、こんなにもありました。

このような中を横着してマスクをせずに作業していたので鼻の中が真っ黒に・・・(もちろん作業には防塵メガネも必須です)。

こうしてサビを落としても、そのままでは再び赤サビが発生してしまいます。
先にも書いたとおり、元々は防錆として表面に黒サビ処理が施されていました。
今どきは黒サビを容易につけられる化学薬品(スーパーブルー等)もありますが、高価ですし、新品のような黒色になっては面白くありません。
黒色のペンキを塗っても同様ですし、かと言ってオイルやワックスの塗布では長持ちしそうにありません。
そこで少し手間はかかりますが、ロウソクのロウ(原料:パラフィン)を塗り込むことにします。

サビサビで触るのが憚られるぐらいだったのが大変身!
適度にシットリ感があって良い感じです。

いかにも、長年に渡って大切に扱われてきたと言う風合いです(実際には違いますが・・・)。

側板は鋼材を溶接により網目状に組んで作られています。

現代の工業製品には見られない美しさがあるように感じます。

足踏み板やホイールの防護板も網目のデザインに統一されています。

当時、日本のメーカー(トヨタやブラザー、蛇の目)がSINGERミシンに憧れてコピー商品を製造・販売していたのも頷けます。
当時は今や世界一流企業のトヨタなども、今で言うところの中国メーカー並の扱いだったのかもしれませんね。

ネジなどの小さいパーツは酸洗い(クエン酸を使用)によりサビを落とします。

流水で十分にすすいでオイルを塗布しておきます。

こうして全パーツのサビ落としが完了。

これらのパーツを元どおりに組み立てます。

足踏み板やホイールなどの駆動部分はサビで固着して動かなかったのですが、分解・サビ落としが功を奏し、スムーズに回転するようになりました(テーブルとして使用するため回転する必要はありませんが)。


(ホイールが回転しています)

<続きます>

ミシンテーブル作製(1)分解

先般、亡き父の五月人形を市の郷土資料館に寄贈しました。

この五月人形は2年前に清掃・修理したのち、長持ち(昔、布団や衣類などを収納した大箱)を再利用し、そのなかに保管してありました。

五月人形を寄贈したことで、この長持ちは二度目の役目も終えたことになります。
昔、長持ちは嫁入り道具のひとつとされていたそうで、この長持ちは曽祖母の輿入れ時のものです。
曽祖母が我が家に輿入れしたのは明治24年(1891年)ですので、かれこれ130年近くが経つことになります。
処分する良い機会のように感じ、土蔵2階から降ろすことに。

地上に降りたのは明治24年以来のことでしょう。

曽祖母の実家は裕福だったらしいのですが、確かに長持ちも漆塗りで銅製の金具が使われています。

処分すると言っても曽祖母が大切にしていたものでしょうから最後も無駄にはせず、ボイラー用の薪として利用することにします。

銅製の金具だけでも結構な量があります。

欲を言えば、もっとお金持ちで金・銀製を使うぐらいであれば換金もできて良かったのですが・・・。

裕福と言えば、祖母の実家も曽祖母に負けておらず、輿入れの際には舶来(米シンガー社)のミシンを持参したようです。

高級ミシンも祖母亡き後は倉庫のなかで埃にまみれ、場所を占有するだけの存在になっています。
五月人形を市の郷土資料館に寄贈した際、ついでに持って行ってもらえないかと思い付いたのですが、郷土資料館はゴミ回収車ではあるまいし、そんな都合の良い話しはありません。
しかし、このまま置いておいても邪魔になるだけですので、活用策を検討すべく現状を調べてみることにします。

蓋にもなっている拡張テーブルを開け、ミシン本体を取り出してみます。

良く見るとオシャレな感じです。

しかし、長年湿気のある倉庫内に置いてあったことからサビで部品が固着しており、駆動させられる状態ではありません。

本体だけでなく台(鉄に黒サビの表面処理)のほうもサビ(赤サビ)が酷い状態です。

シンガー社のロゴ(SINGER)や網目を多用したデザインがなかなか良い感じです。
赤サビさえ落とせば、テーブルの台として再利用できそうです。
そこで、この脚部分を使ってカフェなんかにありそうなアンティークなテーブルに再生させることにします(我が家ではテレビ台として使いたいと考えています)。

再生すべく、まずは分解。

現在の工業製品とは異なり、作りが非常にシンプルで分解も容易です。

ミシン本体は必要ありませんが、とりあえずこの状態で保管しておくことにします。

7桁の製造番号から察すると相当な売れ行きだったようです。

木製の側板には合板が使われています。
合板と言っても現在のものとは異なり、無垢の板材のうえに化粧用の突き板が1枚貼ってあるだけです。

台の鋼材もボルトにより組まれているだけですので容易に分解可能です。

サビ落としの作業時には全て分解するつもりですが、組み立て方を忘れてしまいそうですので、とりあえずはボルトが外れることだけを確認して組んだ状態にしておきます。

<続きます>