耕作放棄地再生」カテゴリーアーカイブ

耕作放棄地の再生(12)ハゼの木の薪

前回、隣地にせり出しているハゼの木(下写真中央の落葉樹)を伐倒しました。

<伐倒前>

<伐倒後>

このままでは夏に草刈りができず草や蔓がはびこってしまいますので、玉切りや枝をバラして片付けます(処理したものは薪ストーブなどの燃料として利用します)。

まずは玉切りから。

切り口の中心が黄色くなっていますが、ウルシ科であるハゼなどの樹木は樹心が黄色(赤身ならぬ黄身!?)という特徴があります。
黄色の樹心を確認できたことで、この樹種はやはりハゼで間違いないようです。

さらに黄色(樹心)の様子を見てようと割ってみるものの、樹心が小さい・・・。

ところで「黄色(きいろ)」という名は「木色(きいろ)」から来たのだと思いますが、実際にこのような黄色の樹木は少ないように思います。
冬に赤い実をつけるナンテンも切り口が黄色いことを思い出しますが、身近なところではこれぐらいではないでしょうか(ネットで調べると「グミ」も黄色とのこと)。

さて、ウルシ科のハゼであることがほぼ確定したわけですが、ウルシ科の樹木は薪として使えるものでしょうか?
ネット上には「ウルシは燃やした煙を吸うだけでかぶれる」との情報もあります。
まあ、ハゼはウルシほどは毒性が強くなく、また生木を燃やすわけではありませんので大丈夫だとは思いますが、念のため他の薪とは区分して保管・使用したほうがよさそうですね。

そんなことで玉切り完了。

ある程度太さのある枝も焚き付け用にするため持ち帰ります。

細い枝は草刈りの邪魔にならない程度にバラして、田面にばら撒いておきます。

これで隣地にせり出していたハゼの木の伐採が完了しました。

ところで、このブログ記事は遡って書いており、伐倒したのが3週間前、今回の記事の玉切りや枝のバラシが2週間前になります。
3週間前の伐倒後はなんともなかったのですが、玉切りや枝のバラシ作業の数日後に両手首が痒くなりました(下写真で少し赤くなっているところ)。

まさにかぶれてしまったわけで、身をもってウルシ科のハゼであることが確認できました・・・。
私は生まれてこのかた(約40年)山の中!?で育ったようなもので耐性がありますが、酷い症状になる場合がありますのでくれぐれもウルシ科の植物にはご注意を。

<続きます>

耕作放棄地の再生(11)ハゼの木の伐採

前回、竹の伐採が一区切りついたことから、既に廃道になっている世古道の現状(下写真)を確認しました。

こんな悠長なことをしていると今シーズンの作業が終わったかのようですが、まだ続きます・・・。

竹と樹木の伐採により、とりあえず上流側の隣地(下写真で手前側)には迷惑がかからない状態になったように思います(とは言え、まだ樹木の樹冠が隣地の上空にかかっているところがありますね・・・)。

隣地の方には何十年もの間、境界から我が家の耕作放棄地側に幅3m以上、草刈りをおこなっていただいていました。
本当にご迷惑をお掛けし申し訳ありませんでした。

上流側(下図で左側)に続いては下流側です。

上図で「整備2」とある箇所の現状は下写真のとおりです。

説明するまでもありませんが、上写真で右側(上流側)が我が家の土地です。
土手に笹や灌木が生い茂り、そのうえ樹木の樹冠が隣地に大きくせり出しています。
現在は落葉していますが、夏になれば田面にまで影を落としているに違いありません。

7m程度の樹高がありそうですが、樹種は何でしょうか?
葉がないので見分けづらいですが、枝の様子を窺うと・・・。

この枝の付き方は、ウルシ科(ヤマウルシやハゼ等)のような。
しかし、ウルシ科であれば、この時期、枝先にブドウの房状の果実がぶら下がっていても良さそうなものですが、見当たりません。
というのもの、ヤマウルシやハゼは雌雄異株で、これは雄株のようです。

そして、ヤマウルシがこんなに太く大きくなることはないためハゼでしょう。
さらに細かくはハゼには「ハゼノキ」や「ヤマハゼ」がありますが、これは冬芽に芽鱗(下写真)があることから「ハゼノキ」のようです(素人判断ですので間違っているかもしれません)。

当地では、これらのウルシ科植物を(かぶれることから)「カブレ」と呼んでいます。
近所のおばあさんから「カブレは小さいうちに切っておけ」と聞いたことがありますが、ここまで大きくなってしまいました・・・。

こんなに大きいカブレの木を伐ったことはありませんが、意を決して!?切り屑を浴びながら伐倒することにします(私自身はこれまでにハゼでかぶれたことはありません)。

根元で伐っても、蔓が隣のカシなどに絡んで倒れてきません。

更に木屑を浴びて、ようやく伐倒完了。

根元付近で二股になっていたものの結構な太さがあります(鉈の刃渡りが18cm)。

この耕作放棄地は平成の初め頃までは町内の方に耕作していただいていましたので、それ以降に大きくなったのだと思います。
ハゼがここまで大きくなるのも驚きですが、成長の速さもスゴイものです。

伐倒したまま放っておくわけにはいきませんが、玉切りや枝のばらしなどの後始末は翌週末におこなうことにします。
ひょっとするとかぶれてしまっているかもしれませんので、念のため(^_^;

<続きます>