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井戸の再生(21)土砂流入防止

井筒の落下などが懸念される井戸について、前回、当面の対応策を検討するとともに、それに必要となる塩ビ管を用意しました。

この塩ビ管は簡易屋根(井戸への土砂流入を防止)の柱として使いますが、最終的に井戸を再生させる際(未定)には側(がわ)として流用する予定です。

井筒の外側にぽっかり口をあけている穴に注意しながら周囲を草刈り。

井戸のそばに近づくのが怖く、これまで草刈りもろくにできていなかったため、井戸全体の様子を窺うことができませんでしたが、良くわかるようになりました。
思っていた以上に穴が大きく広がっており、上写真中央の石で辛うじて井筒が支えられている状態です。

この石に向かって井筒は傾いています。
もう少し穴が広がると石が落ち、そして支えを失った井筒も落下することになるのでしょう。

隣接する流し(無筋コンクリート)が安定していますので、そこを足場にして井筒を撤去。

地面にぽっかり穴だけがあいている状態は危険を感じます。
とりあえず、先に準備した塩ビ管を立て込みます。
最悪、井戸内に落ちた場合には梯子のように使えるかもしれませんし、こうした構造物があるだけでも安心感は違うものです。

水は溜まっていますが、相変わらず濁っています。

降雨時、井戸内に土砂が流入しないように周囲に土堤を設けます。
ここは普段、人が立ち入るところではありませんが、進入防止の目印としてトラロープを張っておきます。

先ほど立てた塩ビ管を柱としてブルーシートで簡易屋根を作ります。

以上で、差し当たっての対策(井筒の落下及び土砂の流入防止)を講じることができました。

ところで、井戸水が濁っているため井戸底の状態を確認できませんが、塩ビ管を立て込んだ際の感覚では土砂が30cmほど堆積しているような感じです。
この土砂は地表から流入したものだと思いますが、今回、土堤や簡易屋根により土砂の流入を防止したことで今後、濁りがどう変化するかしばらく注視したいと思います。

<続きます>

井戸の再生(20)当面の対応策

自宅敷地内の井戸の一つについて、井筒がぐらつき、いつ落下してもおかしくない状態になってきていることから、何らかの対策を講じることにしました。

この井戸については、埋め戻すことを含めて今後どうするのか、以前、検討しました。
我が家には他に井戸があるため、将来的にもこの井戸を使う予定はありませんが、水脈を維持するためにも可能であれば井戸を再生させたいと思い、下図に示す案を考えました。

具体的には、新たな側(がわ)として塩ビ管を設置したうえで、その外側を埋め戻します。
そして、側(鞘管)の中に吸込管を敷設し、手押しポンプ等で地下水を汲み上げられるようにする案です。
(井戸を廃止し埋め戻す際には息抜き用のパイプを入れることが多いということを聞き、それなら一回り大きいパイプを入れて井戸を使えるようにしたらどうだろうかと考えたわけです。)

ただ、こうして再生するには、事前に井戸内に堆積しているであろう土砂を除去し、現在濁った状態の井戸水を回復させるなど、時間をかけて行う必要があるように思います。
このため、当面する問題(次項)を優先して対策を講じることにします。

  • 落下しそうになっている井筒の撤去
  • 井戸水を濁らせている原因と考えられる土砂の流入防止

土砂の流入防止については、上図のとおり簡易な土堤を築くとともに屋根(ブルーシート)をかけます。
井戸再生の際には新たな側(がわ)として塩ビ管を設置することになりますが、これを先行して設置すれば屋根の柱として利用できそうです。

そこで、まずは材料の塩ビ管を準備します。
塩ビ管は当初、VPφ75(内径約75mm)を購入するつもりでしたが、敷地内で長年雨ざらしになっていたVUφ150(内径約150mm)がありますので、これを使うことにします。
なぜVUφ150があるのか不明ですが、おそらく15年程前に合併浄化槽を導入した際の残材だと思います。

4mの塩ビ管が必要になるため、残材を継いで4m(=1.45+1.45+1.1)にすることにし、継ぎ手ソケット(DV継手、下写真で右上)を入手しました。

塩ビ管の施工要領に従って端部をヤスリで面取りし、規定長さに接着剤を塗布し接続します(圧力管として使うわけではないので適当で良いのでしょうが念のため)。
また、底部には集水用(補助)としてφ10mmの孔を30mmピッチであけています。

完成。

<続きます>