古民家再生」カテゴリーアーカイブ

雨水対策(9)枯葉防止ネットの効果と課題

主屋(古民家)の雨漏り被害に懲りたこともあり、降雨時には雨樋が問題なく機能しているかなど、点検するようにしています。
雨樋については、梅雨前に掃除しており、その後は落葉期でもありませんので、それほど心配していませんでした。
しかし、先般の降雨時に、下図(青線が雨樋)に示すA、Bの2箇所で樋から雨水が溢れているのを見つけました。

Aの箇所については、最も落ち葉が溜まりやすいうえ、2階建てで樋掃除が困難であることから、今年6月に樋を掃除した際に枯葉防止ネットを設置したところです。

雨水の溢れ方を見ると、集水器(たて樋との接続箇所)の手前側1mほどの範囲でオーバーフローしているのが分かります。

集水器付近に落ち葉が溜まり、それが流れを阻害しているのだと考えられますが、折角も設置した枯葉防止ネットはどうなっているのだろうかと疑問に感じます。

そこで面倒で危険ですが、二連梯子を登って状態を確認してみると・・・

やはり、集水器付近に落ち葉が溜まっています。

しかし、一体全体、円筒状の枯葉防止ネットのなかにどうやって入り込んだのか??
一旦取り外して確認することにします。

上写真では分かりづらいですが、溜まっている落ち葉の多くは竹の葉です。
竹の葉の中でも小さく細かいものであることから、網目を通り抜けて枯葉防止ネットに入り込んだのだと思います。
そして、枯葉防止ネットの中に入り込んだものの、今後は網目に引っ掛かって、たて樋へと流れることができず、集水器のところに溜まっているわけです。

竹だけではなく、近くには杉の木などもありますので、春に舞う花粉や落ち葉は、とても枯葉防止ネットでは防ぎきれそうにありません。
結局のところ、このような条件下においては定期的に取り外して掃除する必要があると言うことです(広葉樹を含め一定の効果があると思われ、今回、溜まっていたのも集水器付近に限定されています)。

そこで、集水器付近の枯葉防止ネットを定期的に取り外して掃除しやすいように、下写真のとおり分割して設置し直すことにします(1本の長さが2mあるため、今回取り外すのに難儀しました)。

状況によっては、数年おきに全区間の掃除も必要になるかもしれません。

もう1箇所、樋が機能していなかったのが下写真の水色矢印で示す箇所(最初の図で「B」)です。
ここは山から離れていて軒樋に溜まる落ち葉の量も少ないことから、たて樋の掃除はいつも省いていました。

こちらは集水器(大屋根側)から溢れていることから、たて樋が詰まっているようです。

晴れの日に状況を確認します。
たて樋は固定のためにシーリング剤のようなもので屋根に固定されていますので(下写真で朱色矢印箇所)、カッターナイフで切って外します。

写真を撮り忘れたのですが、やはり、たて樋が詰まっており、流出口から10cm以上堆積しているような有り様でした。

こちらも定期的に取り外して掃除できるように、たて樋は屋根への固定はせずにおきます。
とは言え、何らかの形で固定する必要がありますので、銅線を使って固定することにします。

ホームセンターで1.2mm径の銅線を購入(もう少し細いものが良かったのですが、売り切れでした)。

たて樋と、下屋の軒樋を結んで固定します。

その後の降雨時に確認してみると、溢れることなく流れています。

ところで、上写真で玄関の両側に椅子代わりに玉切りした丸太が置いてあるのですが、その上に何ものかが?

よく見ると、野良猫がそれぞれ1匹ずつ座って雨宿りしています。

昔の家は軒が深く雨に濡れることがないので、雨宿り場所としては最高なのでしょうね。

<続きます>

庭木の剪定(15)シラカシの伐採

今夏も草刈り・草取りに追われましたが、本日行われた田圃関係(水利組合)の共同作業をもって年内の草刈りは終了(のつもり)です。

ヤレヤレと思うのも束の間、次には庭木の剪定が待っています。
庭木の剪定は、例年この時期に行っており、昨年のブログにも書きました。
まだ夜明けが早いため朝活(朝の1時間を利用)として行う予定ですが、庭木が多いことから10月一杯(約1ヶ月)はかかる見込みです。
庭木の剪定により大量の剪定屑が発生しますので、これをマルチ材(&堆肥)とするため畑の管理作業も並行して行っていくつもりです(来夏の雑草対策が早くも始まるわけです)。

下写真の朱色矢印で示すアラカシから剪定を行なっていきます(毎年、この樹からと決めています)。

それぞれの樹の剪定に関しては、昨年のブログに一通り書いていますので省略するとし、それ以外のことを書きたいと思います。
下図は庭木の種類と配置を示す図になりますが、その大半が樹齢70年を超える老木です。

年月を経て庭木が大きくなって密集することで、剪定作業に支障が生じているところがあります。
こうしたこともあり、一昨年から老木で樹勢が衰えているものを中心に伐採・更新を進めています。
そして、今シーズンは上図の朱色矢印で示すシラカシを伐採することにします。

このシラカシの現状は下写真のとおりです。

写真では分かりづらいですが、幹から胴吹き枝が多く出ていることからも樹勢の低下がうかがえます。

違う角度から。

近接してモチノキやカイヅカイブキがあるのですが、梯子を設置するスペースもない状態で、剪定の際には難儀しています(樹がまだ小さいかった頃には問題なかったのだと思います)。

このように近接する庭木があるため、そのままでは伐倒できませんので、まずは手鋸で枝を落とします。

そして、チェンソーを使って根元から伐倒。

込み入った庭がスッキリした感じです。

伐採した樹は無駄なく使います。
太い幹はシイタケのホダ木(葉枯らししていないため無理かも)とし、その他の幹や枝は薪ストーブの燃料とします。

葉っぱはもちろん畑のマルチ材として利用します。

最終的にはもう1本伐採する予定で、下図で右端に位置するチャボヒバかアラカシ(両者が近接している)のどちらにする考えです。

<続きます>