薪ストーブ導入」カテゴリーアーカイブ

薪ストーブの導入(21)見切り材の木取り

前回、炉台・炉壁の絵を描きました。

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今回から造作していきます。

まずは炉台・炉壁の位置を落とします。

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さて、炉台は現状の床(フローリング)のうえに設け、その境に見切り材を入れることにしています。

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同様に、炉壁にも見切り(額縁)を設けることにしています。

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これらの見切り材をどうするか。
主屋の改修工事の際に発生した敷居(サクラ)がいくつか保管してありますので、その古材を再利用したいと思います。

これらの敷居のひとつは、もともとはここで使われていました。

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納戸のような4畳間の出入り口部分です。
荷物満載で長年開かずの扉(部屋)状態となっていたため、湿気って床は腐っていました。
また、外壁側は長年廃材が積まれた状態で、土台からシロアリにやられていました。
このように状態が酷かったこともあり、この部屋は解体(減築)しました。

当初、敷居を含む角材については薪ストーブの薪に使う考えで、大工さんにお願いして敷地内に野積みしてもらいました(板材は処分していただきました)。

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この状態で約3ヶ月、野ざらし。
ようやく薪ストーブ用に玉切りする段になって、敷居だけは倉庫内に保管しておきました。

そのため、さらに酷い状態になってしまいました・・・

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上写真のものは添え木がしてあり、その添え木から虫食いが移っています。

添え木を外すため釘を抜こうとしても、サビた釘頭が取れるだけです。
釘が入っている状態では加工できませんので、釘(虫食い)のある面を丸ノコで挽き割ります。
しかし、釘は木の中までサビていて釘抜きで掴めないため、釘がなくなるところまで掘って完全に取り除きます。

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掘ったことで確保できる幅は70mm程度になりそうです。

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他にも虫食いなどの状態の悪い部分を取り除きます。

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・長さ2間:1本
・長さ1間:3本
(2間のものは写真には写っていません。)

二面を手押しカンナ盤にかけ、水平・垂直を出します。

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そして、自動カンナ盤にかけて、幅と厚みを揃えます。

炉壁用の見切り材(69×27×1,800、3本)ができました。

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左に置いてあるのが、もとの敷居(腐朽部分)です。
一見ボロボロの木材でしたが、一皮(二皮?)剥いてやれば新材になるものですね。

すべてサクラかと思っていましたが、1本白いもの(ヒノキ)が混じっています。

同様に加工して炉台用(51×35×3,600、2本)のものもできました。

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<続きます>

薪ストーブの導入(20)炉台・炉壁の設計

前回、屋外部の煙突を設置しました。

引き続き、屋内部の煙突も設置したいところですが、その前に炉台や炉壁を作っておく必要があります。
ストーブの機種も決まりましたので、それを踏まえて炉台・炉壁を設計することにします。

炉台・炉壁を設ける場所は、以前に検討したとおりです。

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今回設ける炉台・炉壁の基本的な仕様は次のとおりとします。

  • 大きさは、ストーブ本体に求められるものに加え、使い勝手や設置場所の条件を考慮し、炉台・炉壁ともに1.2m角程度とする。
  • 炉壁は軽天材(不燃材)で骨組みを作り、壁との間に25mm以上の空気層を設ける(ストーブと炉壁との離隔は300mm以上を確保)。
  • 炉台・炉壁の下地にはケイカル板(不燃材、12mm厚)を使い、天然石(スレート)のタイル(頂きもの)で化粧する。
  • ストーブ本体(約65kg)及び炉台・炉壁は比較的軽量であるため、床(改修工事において床組みの全てをやり直し、大引3尺間隔、根太1尺間隔となっている)には手をつけず、そのうえに炉台を造作する。

上記を踏まえて絵を描きます。
まずは平面です。

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炉台・炉壁の幅を1.2m(4尺)にするのに対し、その後ろの壁の幅は3尺であるため、炉壁が建具のほうにはみ出ることになります。
壁の範囲内に収まると見た目がスッキリしますが、炉壁の幅(1.2m)を確保したいので仕方ありません。
しかし、そうすることで炉壁の左右中央に煙突が降りてくることになります(偶然)。

ストーブ本体は束柱(床組みの大引き)付近に位置しますので、重量面で安心です。

炉台の向かって右手には通路(スロープ)がありますので、動線を考慮し、炉台前方の角を隅切りした形状にします。

続いて、正面です。

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炉壁の骨組みには軽天材を使いますので、炉壁の形状は単純な四角形(正方形)にするのが無難そうです。

炉壁の後ろには柱(4、4.5寸角)が2本ありますので、炉壁の重量を十分に支えてくれるでしょう。

最後に側面です。

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ストーブ本体と炉壁との離隔を300mm以上確保します。
ストーブ手前側には450mm程度のスペースができます。
これだけあれば薪を焚べたりするのに十分かな?

以上で、炉台・炉壁の絵が描けました。

ちなみに当方は全くの素人です。
設計や製図に関する専門的な知識はなく、あくまでも自己流で作業の準備として描いたものです。
安全に関しては関係法令や各種ガイドに目を通したうえ絵を描いていますが、見落としや間違いがある可能性があります。
その後も随時描き直しており、実際に施工しているものと異なる箇所があります。
当然、設置場所の条件や導入機種によって設計は異なりますので、あくまでも参考程度に見ていただければと思います。

<続きます>