薪ストーブ導入」カテゴリーアーカイブ

薪ストーブの導入(31)ストーブ本体据え付け

前回、炉壁の背後の壁を漆喰で仕上げました。

これでストーブ本体を据え付ける準備が整いました。

導入する薪ストーブ(モキ製作所 MD80Ⅱ、鋼板製)の重さは約70kgと、薪ストーブとしては相当軽いです。
それでも持って運べる重さではありませんので、事前に台車を用意し、配達業者さんにそこへ載せてもらうことにしました。
あとは台車ごと屋内へ運び入れます。
(配達していただいたヤマト運輸さまは運転手とは別にもう1名がついてみえましたので、女性や高齢者なら宅内まで運びいれてもらえるのかもしれません。家財宅配便?)

完成したばかりの炉台に据え付けます(仮置き)。

img_4418

ストーブ本体は、カタログの写真だけでは分かりませんでしたが、想像していた以上に重厚な造りです。
炉台や炉壁、そして古民家とも馴染んでいるように感じます。

以前にも書きましたが、このストーブは昔、我が家にもあった「おくどさん」(カマド)を彷彿させるものがあります。
このストーブは、欧米の薪ストーブの流れを汲むものではなく、ひょっとすると日本のカマドから独自に進化したものなのではないでしょうか。
焚口扉や空気調整口のデザインはまさにカマドです(^_^)
これに羽釜を載せられるようにすればカマドになると思いきや、そうした商品(モキ製作所 MD30K)がちゃんとありました・・・

このようにシンプルで素っ気ないデザインですが、鋼板同士の溶接など地味なところを見ると素人見でも丁寧な仕事がしてあるのが分かります。
「さすが Made in Japan !」と、こういうときだけ愛国者です(^_^)

img_4419

煙突との接続は今後行いますが、ストーブ本体に直接接続することになるダンパー(ホンマ製作所)との接続を確認してみます。

img_4416

うーむ、接続できそうにありません・・・
写真ではわかりづらいですが、ストーブ本体の煙突接続口のうえにダンパーが載っている状態です。

ストーブ本体のメーカー(モキ製作所)に確認すると、煙突接続口は内挿し方式(煙突を接続口の内側に挿し込む。煙突掃除などで煤が漏れないなどのメリット有。)となっており、その内径はφ154mmとのこと。

md80_design
通常の煙突は外径φ150mm程度ですので、うまく挿し込めます。
しかし、ダンパーだけはスチール製で管の肉厚が大きいため、その外径はφ154mm以上になっています。
このためストーブ本体と接続できないわけです。

stove1-19

ダンパーを購入した店舗を通じてホンマ製作所さまに確認していただいところ、ストーブ本体のメーカーによっては接続ができないとのこと。
もちろんホンマ製作所さまのストーブであれば接続できるはずで、おそらくホンマ製作所さまのストーブは煙突接続口が外挿し方式となっているのだと思います(未確認)。
当方の確認不足ですが、ダンパーの購入店舗に事情を説明し、返品させていただけることになりました。

ダンパー(L=210mm)がなくなっても、スライド煙突の伸縮範囲(L=700〜1,100mm)にあるため、煙突との接続は可能です。

chimney_design2

しかし、我が家の煙突は屋根抜きで曲がりがほとんどないため、ドラフト(上昇気流)が強すぎるかもしれません。
そのため、ダンパーをつけることにしていました。

ネットで調べると、既存の煙突に取り付けることができる「後付けダンパー」なるものがあるようです。
それをシングル管の部分(スライド煙突)に取り付けることにします。

<続きます>

薪ストーブの導入(30)漆喰塗り

前回で炉台・炉壁が完成しました。

img_4370

ちょうど明日(ブログの記事は遡っています。)、注文してあったストーブ本体が届くことになっています。

炉台・炉壁はできましたが、ストーブ本体を据え付ける前にやっておくべきことがひとつ残っています。
それは炉壁の背後となる壁の仕上げ塗りです。

img_4395

この壁は昨年の改修工事において新設したものです。
現在、中塗りのうえに下地を塗った状態となっています(ほかで下地材を使ったついでに塗布)。
その後に行った天井の張り替えなどの作業で汚れてしまっていますが、ここでの作業はもうありませんので、今回、仕上げ塗りをおこないます。

仕上げ材は漆喰を使います。

ちなみに、昨年の改修工事において主屋の南側(客間など、下写真で左側)は左官屋さんに珪藻土ベースの仕上げ材(キング鈴井商会「エコロジー(EC-5)」)で塗り替えていただきました。
一方の主屋の北側(居間など、下写真で右側)はDIYで漆喰で塗り替える予定としています。
そのうち改修工事で新設した壁は、左官屋さんに教えていただきDIYで中塗りまで終わっています。
この機会にすべての壁の仕上げ塗りをおこなえばよいのですが、ストーブ本体の配達が迫っているため、とりあえずこの壁だけにします。

img_1695

では施工します。
せっかく作った炉壁が汚れてしまわないように簡単に養生しておきます。

img_4395
(画像再掲)

漆喰は「大和しっくい」を使います。
近所のホームセンターでも購入でき、1袋(20kg)1,980円と格安です!
ちなみに主屋の改修工事で左官屋さんは「城かべ」という漆喰を使ってみえました。
ホームセンターでみかけないのでネットで調べてみると「大和しっくい」に比べ随分高価です。
どのみち素人施工では仕上がりに期待できませんので、もちろん安価なものにしました。

水を加えて練ります。

img_43962

練り具合です。

img_4397

作業中の写真はありませんが、わずかの面積ですのでアッという間です。
で、肝心の仕上がりですが、夜になって斜め横から照明を当てて撮影しました(こうすると陰影がよくでます)。

img_4422

素人感はありますが正面からみるとそれなりのような?
しかし、漆喰壁は横からみるとボロがよく分かると左官屋さんから聞いたことがあります(玄関口などの漆喰壁は本職に頼んだほうがよさそうです)。

その横から見てみます。

img_4423

白くて清潔感があるので良し!、ということにしておきましょう・・・

この壁は中塗りもDIYで行っているため下地に凹凸がありました。
それをわずか数ミリの仕上げ塗りで修正するのは本職でも難しいのではないでしょうか。
仕上げ塗りをおこなってみて、いかに中塗りが重要かということが身に染みます。

主屋の改修工事を通じて、荒壁・中塗り・仕上げ塗りとひと通り経験できましたが、素人施工での難易度は次のように感じています。

(容易) 荒壁 < 仕上げ塗り << 中塗り (困難)

荒壁は昔は「結わい」と言って自分たちで塗っていたように、確かに素人でも十分可能だと感じました(技術より体力勝負!)。
仕上げ塗りは、本職が仕上げた平滑な中塗りやボード下地であれば、素人でもそれなりに仕上がりました。
一方の中塗りは、中塗土の塗りつけはできても、平滑な面を出すのが難しく、さらに仕上がりも求めるとなると素人には敷居が高く感じられました。

主屋の改修工事で左官屋さんから「下地を塗ってあげるから、DIYで仕上げてみては?」と言われました。
そのときは「下地はDIYでおこない、最後の仕上げを本職にお願いするほうが良いのでは?」と思いましたが、なるほど下地が肝要なのです。
まあ、壁塗りだけでなく、何ごとも下地(基礎)が大切なのに変わりありませんね。

とは言え、出来栄えさえ気にしなければ、DIYでおこなうのは楽しいものです。
そんなわけで出来栄えは別にして無事塗り終えました。

塗布面積が狭いため漆喰は少ししか練りませんでしたが、それでも少し余りました。
そこで、まったく意味はありませんが、鏝使いを練習すべく鉄骨倉庫出入口の基礎ブロックに塗ってみました。

img_4507

思った以上に手間取り、先の壁塗りよりはるかに時間がかかってしまいました・・・

バケツなどについた漆喰は、水で溶いて畑に撒いておきます。

img_4398

漆喰は消石灰が主原料です。
消石灰は畑作にも中和剤として使用されます。
上写真のようにスギナが生えているところは土壌が酸性気味になっていると思いますので、漆喰(消石灰)を撒けばスギナ対策にもなります。

現在のほとんどの塗り壁材には化学化合物が加えられているため、余った材料の処分に困ることがあります。
その点、自然素材の漆喰はこのように畑にも還すことができるので本当に良いです。

<続きます>