カテゴリー別アーカイブ: 薪ストーブ導入

薪ストーブの導入(1)煙突瓦

外便所の解体から始まった庭の整備は、とりあえず完了しました。

ブログの記事は遡っていますので、実際には今年7月上旬に庭の整備が終わり、その後、ブログには先に投稿済みの井戸の再生(再利用)を行いました。

庭の整備が終われば薪ストーブの導入に取りかかるつもりでしたが、夏の暑さのなかではとても薪ストーブのことを考える気になれませんでした。
そこで、冷たい水を求め井戸の再生を先行したわけです。

夏が終わり涼しくなってきたことで、ようやく薪ストーブの導入に向け、重い腰を上げることにしました。

ところで、薪ストーブを導入しようと考えたのは冬をぬくぬくと過ごしたいからではありません。
当地(三重県鈴鹿市)は比較的温暖で、我が家のようなボロ屋でも石油ストーブで十分暖かくなります。
ではなぜ薪ストーブなのか。
3年前から自宅に隣接する里山を整備しているのですが、その里山の荒れ果てた状態を目にしたことが薪ストーブを導入したいと思うようになった発端です。

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里山の整備を通じて、里山を永続させるには、定期的な管理といったことよりも、里山を利用することのほうが大切だと考えるようになりました。
ひと昔前までは、わざわざ時間と労力をかけて管理していたのではなく、日常の生活で里山を利用することが、そのまま里山の維持につながっていました。
管理だけではジリ貧を招くだけです。
利用なくして里山の再生もなければ、今の疲弊した田舎の再生もないように思います。

閑話休題

里山の利用のひとつして導入したいと思っている薪ストーブですが、当初は昨年の主屋の改修工事にあわせて導入するつもりでした。
主屋の改修工事では、屋根は下地から全てやりかえました。

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薪ストーブの導入で一番ネックになるのが煙突の屋根貫通ですので、薪ストーブ導入の絶好の機会になります。
改修工事を施工していただいた大工さんにその旨伝え、素人では難しい屋根の貫通部の施工をお願いし、そのほかはDIYで施工することにしました。

我が家のように瓦屋根の場合、煙突の貫通部は鉛製のフラッシングというものを使うことがほとんどです。
そのフラッシングは鉛製というのも気になりますが、部材だけで10万円近くと高価です。

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一方、主屋には以前かまどがあり、その煙突は煙突瓦で貫通してありました。
その煙突瓦(土葺き瓦)が残っていますので、それを再利用できないか?

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煙突瓦の穴の直径を測ると20cmです。
薪ストーブで使う二重煙突の口径はφ200ですのでちょうど合います。
大工さんと瓦屋さんに確認したところ、今回の工事で瓦を土葺きから桟葺きに葺き替えるため再利用は難しいが、桟葺き用の煙突瓦を入手できるとのこと。
製作等で納入に時間(1ヶ月)がかかりますが、費用面や瓦屋根との一体感から煙突瓦でいくことにしました。

しかし、屋根全体の工事が始まった時には、私のほうで薪ストーブの位置すら決まっていない状況です。
とりあえずは通常の瓦で葺いていただき、薪ストーブの位置が決まってから、煙突瓦に差し替え、屋根貫通部の造作を大工さんに行ってもらうことになりました。

<続きます>

薪ストーブの導入(2)ストーブの設置場所

前回、屋根の煙突貫通部は煙突瓦を使うことにしました。

しかし、肝心の煙突瓦の位置(薪ストーブの設置位置)を私のほうで決めていなかったため、二度手間となりますが、とりあえずは通常の瓦(平瓦)で葺き、後で煙突瓦に差し替えていただくことになりました。

北側の屋根です(写真は施工中のもの)。

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ガラス瓦(2箇所)になっているところが台所や居間ですので、薪ストーブの煙突もその近くになる予定です。

煙突瓦の位置を決めるため、まずは薪ストーブの設置場所を検討します。

改修工事では床組みも全面改修していますが、そのなかで居間の床高さを隣接する台所と同じになるように下げていただきました。

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これにより従来、居間(7.5畳)と台所(10畳)に分かれていたのが、17.5畳の広さの部屋(LD)となりました。
この17.5畳の部屋は生活スペースの中心となりますので、薪ストーブを設置するならこの部屋がベストです。
また、床はフローリングですので、畳の部屋に薪ストーブを設置するよりも容易そうです。

それと、補強のため南北方向に1面ずつ壁を新設しましたので、この部屋にもその壁があります。
この壁の前に薪ストーブを設置すれば邪魔になりにくそうです。
(床高さの変更や壁の設置は、いずれも建築士さんによるアイデア&設計です。)

下の写真は改修工事の完了後のもので、DIYにて天井(大和天井)の張替えを行っているところです。

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ちょうど天井板がないので、煙突の検討を行うには最適です。
薪ストーブの設置予定箇所から屋根を見上げると、このようになっています。

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煙突は大和天井の梁の間を通すことになります。
屋根に大きな梁があります。
煙突は二重構造のもの(二重煙突)を使用する予定ですが、それでも一定の離隔(クリアランス)を確保する必要があります。

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右の離隔を確保すると左側の離隔が小さくなり、かと言って左の離隔を確保すると右側の離隔が小さくなります。

また、煙突瓦は4枚の瓦で構成されています。
瓦の割付は決まっていますので、煙突瓦の設置位置は瓦1枚単位での調整しかできません。

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先にも書きましたが屋根貫通部は鉛製のフラッシング(高価!)を使うことがほとんどです。(煙突瓦を使っている事例はネット上でも1件しか見たことがありません。)
位置の調整がしにくということも煙突瓦が使われない理由かもしれません。

いくつか条件があり煙突瓦の位置を決めるためには煙突の概略を設計する必要がありそうです。

<続きます>

薪ストーブの導入(3)煙突の概略設計

前回、薪ストーブの設置場所を決めました。

一方、煙突瓦の位置を決めるには、煙突に近接する梁や瓦の割付けの制約などの条件があるため、煙突の概略を設計したうえで決める必要があることが分かりました。

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今回は煙突の概略を設計し、煙突瓦の位置を決めたいと思います。

煙突瓦は4枚の平瓦から構成されます。
その中心が煙突の芯になるとして設計してもよさそうです。
(下の写真は土葺き仕様のもので、今回使うものではありません。)

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瓦の割付位置は、通常、屋内からはわかりません。
しかし、今回の改修工事で採光用としてガラス瓦(平瓦と同じ寸法)を使用したことから、それから追っていくことが可能です。

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まずは南北断面(東立面)で煙突を配置してみます。

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煙突は、薪ストーブ用として一般的な口径φ150mmのものを使う予定です。
屋外部分や煙道内は、燃焼効率や安全のため二重構造の煙突(二重煙突)とし、その二重部の外径はφ200mmです。
二重煙突であっても、梁などの可燃物とは150mm(安全側にみて200mm)以上の離隔(クリアランス)を確保する必要があります。

上の図面では、もっとも近接する丸太の桁からも301mmの離隔が確保されています。
あと瓦1枚分、桁方向に近づけると200mmの離隔を確保できなくなりますので、南北断面はこれで決まりとします。

続いて東西断面(南立面)です。

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こちらは、屋根の梁や大和天井の梁などの障害物が多いです。
また、薪ストーブの背後は壁であり、炉壁を設けるとしても炉壁から300mm以上の離隔が必要となります。
ストーブを壁から離すと、煙突が梁(可燃物)と近接してしまいます(200mm以上の離隔を確保できない)。

そこで、上図のとおり45°曲管2個を使って梁をかわすことにします。
燃焼効率や維持管理を考えると曲がり配管にしたくないのですが止むを得ません。

以上で煙突の概略が設計できました。
煙突瓦の位置は、上の図面から次のとおりとなります。

○南北方向:軒桁から南(棟)に向かって3、4枚目(軒からは6、7枚目)
○東西方向:ガラス瓦から西に向かって2、3枚目

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<続きます>

薪ストーブの導入(4)天井張り替え

前回、煙突の概略設計により煙突瓦の位置が決まりました。

これで、大工さんに煙突瓦の設置(瓦屋さん担当)と屋根貫通部の造作をお願いすることができます。

しかし、ちょうどDIYにて天井(大和天井)の張り替えを行っており、天井板(=床板)がない状態です。
このため、厨子(ツシ)二階(=屋根裏)に上がっての作業ができません。
大工さんは足場板をかけて作業していただけるとのことでしたが、作業しやすいように先に天井を張ってしまうことにします。
天井の張り替えでは、薪ストーブの煙突が天井を貫通することを考慮したいと思います。

天井を張り替える前の厨子二階の様子です。

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天井の形式は大和天井(当地では「奈良天井」と呼んでいます)です。

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厨子二階の床板がそのまま一階の天井板となっています(シンプルです!)。
一方の客間などがある南側はこの下にさらに吊り天井(竿縁天井)が施されています。

この床板兼天井板には、8分(24mm)の厚さのマツが使われています。
芯材での虫食いは少ないですが、辺材では雨漏りしていなかったところでも下の写真のようにボロボロになっているところがあります。

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隣にある柱(大黒柱)に虫が移っているのではないかと心配しましたが、ケヤキのため無傷でした。

同じように吊り天井のヒノキにも虫食いはみられません。
適材適所なのでしょうが、マツは梁には最適ですが板材には不向きなのかもしれません。

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上の写真は改修工事において壁の塗り替え前に酢を使って天井板を洗っているところです。
比較的状態が良いため、こちらの天井板は張り替えず、洗いのみです。

マツ板は虫食いのないものもありますので、それを1部屋にまとめて再利用しようかと思いましたが、結局1部屋分にも足りず、すべて張り替えることにします。

虫食いのマツ板は、畑の通路に雑草対策としておいて並べておきます。
いずれ土に還り、畑の肥料分になってくれることでしょう。

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天井板(床板)を外したところです。

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新しく張る天井板(床板)は、元のように一枚の板を張るだけのシンプルなものにし、厨子二階を使えるようにしたいという考えもあります。
しかし、薪ストーブの効果を高めるためには断熱材を入れたほうが良いようにも思います。
そこで、下図のとおり断熱材を上下の板でサンドイッチする構造にすることにします。

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・部屋から直接見える天井板(下の板)は、外壁に使った羽目板が一部余っていますので、それを流用します。
・羽目板のうえに1尺ピッチで1.5寸角の根太を打ち、その間に断熱材(フクフォーム)を施します。(一般的な床を作るのと同様です。大和天井の梁が大引に相当することになります。)
・根太のうえに野地板(上の板)を張り、厨子二階を使えるようにます。

平面でみると下図のとおりです。

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薪ストーブの煙突が貫通する箇所に開口を設けます。
貫通箇所は二重煙突を使用しますが、天井板(可燃材)との離隔を150mm以上確保するものとします。
その結果、開口のサイズは837mm×523mmとなります。

図にはもう一箇所、中央に開口がありますが、これはトップライト用(ガラス瓦からの採光)です。
この開口には開閉式の障子を組み込みます。

<続きます>

薪ストーブの導入(5)天井張り替え

前回、薪ストーブ煙突の貫通を考慮し、天井張り替えの計画を立てました。

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今回は施工します。

まずは、長年、天井板(床板)の下になっていた梁天端の汚れを落とします。
梁もマツですが、板材とは異なり虫食いがほとんどみられません。
多少の傷みはありますので、柿渋を塗布しておきます。

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写真では分かりにくいですが、柿渋を塗布すると傷みの箇所が落ち着きます。
例えると、人間の荒れた手肌にクリームを塗ったような感じでしょうか。

部屋から直接見えることになる板(下図で下側の板)は、外壁用として大工さんに手配してもらったスギの羽目板を用います(一部余ったため)。
天井に外壁用の羽目板を使うのはイレギュラーですが、我が家のようなボロ屋にはそれで十二分です。
それどころか、赤身のスギ板を屋内に使うのは贅沢だ!なんて(^_^)

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羽目板には4分(12mm)幅のアイジャクリ加工が施されています。
そのまま使うのではDIYで行う意味がありませんので、目透かし(幅2分)を入れて遊んでみます。
いかにも無垢板という感じが出れば良いのですが・・・

小型溝切りを使って片側に幅2分(6mm)の溝を追加します。

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あとは、色をどうするか?
築100年超の古民家ですので梁は茶色になっています。
そこに色の白い新材を張れば違和感が出そうです。
古色塗りすれば良いですが、折角張り替えるのに以前と同じようになってしまうのも面白くありません。
そこで、着色は行わず、柿渋だけを塗布することにします。
しばらくは新材を楽しみ、数年後には古材と同じようになってくれることでしょう。

柿渋を塗布した羽目板を張っていきます。

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上の写真は違う部屋での張替えの様子です。
約1年前に柿渋を塗布したスギ板の色と比較できますが、1年でかなり変色しているのが分かります。

次に羽目板の上に根太を打ち、その間に断熱材(フクフォーム)を入れていきます。

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まだ、根太のうえに野地板を張る作業が残っています。
とりあえずは、これで厨子二階に上がって作業ができますので、大工さんに煙突瓦の設置(瓦屋さん担当)と屋根貫通部の造作をお願いすることにします。

ちなみに、煙突瓦の設置と屋根貫通部の造作までは昨年に行なっています。
柿渋塗布した天井板(スギの羽目板)は約1年が経過し、ここまで色がでてきています。

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上の写真の中央に写っているトップライト(障子の格子戸)もDIYにて一から製作したものです。
この製作過程も取り上げたいのですが、本題の薪ストーブから脱線しすぎますので今回は端折ることにします。

<続きます>

薪ストーブの導入(6)煙突瓦設置

前回、天井板を張り替えました。

厨子二階に上がって作業ができるようになりましたので、大工さんに煙突瓦の設置(瓦屋さん担当)と屋根貫通部の造作を行っていただきます。

煙突瓦の設置位置は、以前に検討したとおりです。

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瓦屋さんが該当箇所の平瓦を取り外し、煙突瓦を仮設置します。
そうすると貫通部の中心が分かりますので、その位置に印をつけます。
煙突瓦を一旦撤去したあと、大工さんが印を中心とした直径500mm(煙突外径φ200mmに離隔を加算)の円形で屋根下地(野地板など)を切り抜きます。
煙突瓦を支える瓦桟が充分機能するようにします。

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屋内側の状況です。
垂木1本が支障となるため切断します。

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新たな垂木を追加するとともに、切断した垂木の上下を補強します。
不燃材のケイカル板(t=10mm)を張ります。

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屋根では瓦屋さんが煙突瓦を本設し、作業終了です。

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まだ煙突を入手していないため、とりあえず雨が入らないようにビニールシートを被せておきました。

屋根や雨仕舞いに係る部分は素人には敷居が高いですが、ここまでやっていただいたので、あとは自分でできるかな??

<続きます>

薪ストーブの導入(7)屋根貫通部の煙突設置

前回、大工さんに煙突瓦の設置(瓦屋さん担当)と屋根貫通部の造作をしていただきました。

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屋根貫通部の造作において、屋根下地(野地板)の上下面は不燃材のケイカル板を張り、木材が直接煙突に面することがないようにしています。
しかし、野地板の小口及び木端面(t=12mm)は現状では煙突に直接面しています(離隔はあります)。
その面にもケイカル板を張るつもりでしたが、大工さんに屋根下地(野地板)を円形にくり抜いてもらうようにお願いしてしまった結果、円形のカット面にはケイカル板を当てることができません・・・

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たかが野地の板厚さ分(12mm)で、しかも二重煙突を使い離隔もあります。
しかし、火を扱うことですので念には念を入れたいと思います。

そこで、野地板の小口及び木端面にもケイカル板を当てることができるように野地板を四角形に切断することにします。

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屋内側から切断します。
このため、煙突瓦を取り外す必要はありません。

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これで野地板の側面にもケイカル板を当てることができます。

今後正確な煙突設計を行うため、煙突の正確な中心位置を知りたいと思っています。
屋根貫通部の煙突を設置するため、とりあえず直管(L=800mm)1本だけを入手していますので、それを設置することにします。
煙突の固定には便利な金具(ホンマ製作所製)がありますので、それを使います。

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煙突の固定では鉛直にするのがなかなかうまくいかなかったため、金具を先に煙突に取り付け、鉛直を確認しながら屋根(垂木)にビス留めすることにしました。
しかし間隔が狭くドライバーが入りませんので、六角頭のビスをレンチで締めました。
こういうビスがちゃんとあるものなんですね!

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鉛直になっていることを再確認します。

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屋根貫通部のみ煙突を設置できました。

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ところで、煙突瓦は昔カマドに使っていたものと同じ貫通部の口径がφ200mmのものを大工さんを通じて瓦屋さんに手配していただきました。
しかし、実際の煙突(外径φ200)を通してみるとキツキツで煙突の鉛直が取れないため、口径φ215mmで再手配していただいたものを使用しています。

<続きます>