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竹ボイラーの導入(12)水圧試験と埋め戻し

前回、架橋ポリエチレン管を敷設しました。

掘ったところを埋め戻しますが、その前に漏水がないことを水を張って(水圧をかけて)確認することにします。
漏水の可能性があるのは継手の箇所になりますが、継手があるのは下写真の箇所(塩ビ管と架橋ポリエチレン管との接続箇所)のみです。
架橋ポリエチレン管は役物(エルボ等)を使わずに曲げ配管ができることから、施工ミスによる漏水の可能性が少なくなりますので、案外、私のような素人向けの管種なのかもしれません。

この継手があるのは4条ある配管のうち給水用のものになりますが、これを敷設する際、水を張れるように端末に栓を取り付けてあります。

ポンプ吐出側にあるバルブを開き、パイプ内に水を張るとともに水圧(0.25MPa)をかけます。

継手部を含め漏水は見受けられません。
また、水を張った後、ポンプが再起動しないことも確認します(漏水している場合、パイプ内の圧力が徐々に低下してポンプの再起動に至ります)。

漏水がないことを確認できましたので、埋め戻していきます。
まずは上流側の2条並列区間。

ボイラーへの接続部を埋め戻す際には架橋ポリエチレン管の施工要領に基づき曲げ半径がR=150mm以上になるようにして立ち上げています。
また、施工要領では立ち上げ部の手前500mm以内には曲げ配管を設けてはいけないとされています。
埋め戻し時に土や埃が架橋ポリエチレン管や鞘管に入ってしまわないように端末にはビニール袋を被せて養生してあります(架橋ポリエチレン管のアダプターも取り付けてあります)。

続いて4条並列区間を埋め戻します。

地中から立ち上げ、土台を伏せす箇所は緩やかな曲げ配管になるようにします。

埋め戻しによりパイプ(地中埋設部)の位置が固定されましたので、前回に作成した固定具を胴縁にビス止めします。

反対側(宅内側)はコンクリートビスを使って土間コンに固定します。

この床下配管部の図と写真です。

これで宅内の引き込み箇所(床下点検口)まで架橋ポリエチレン管を敷設できました。

<続きます>

竹ボイラーの導入(11)架橋ポリエチレン管敷設

前回、パイプを地中埋設する区間の地面を掘りました。

また、この区間に敷設するパイプは耐熱性があり、かつ比較的安価なものとして架橋ポリエチレン管を使うことにしました。

パイプは4条(給水、給湯、暖房往路、暖房復路)を敷設し、それぞれに求められる耐熱性は異なりますので、例えば給水用のパイプのみ塩ビ管を使うこともできます。
しかし、管種によって管路(ルート)の線形が異なり(エルボを使う・使わない等)施工が複雑になることから、4条全てを架橋ポリエチレン管で統一することにしています。

架橋ポリエリレン管の口径には16mm、13mm、10mm(いずれも呼び径「A」)がありますが、メーカーのカタログ等には一般住居で幹線に16A、支線に10Aを使っている事例(ヘッダーシステム)が紹介されていたりします。
給水栓(蛇口)ごとに使用水量を想定して水理計算をすると、上記の組み合わせが効率的(管路全体の圧力損失が小)になるのだと思います。
ただ、今回のように個人がDIYで小規模施工する場合には、複数の口径を使うと、どうしても材料に無駄が生じ、また単価も高くついてしまいます。
そこで、口径についても幹線・支線の区別なく13Aで統一することにします(我が家での水道の使用状況から感覚的に13Aで問題ないだろうという考えですが、あくまでも素人判断です)。
そして、口径13Aの架橋ポリエチレン管を1ロット(50m巻き)1万円弱で入手(m単価は約200円になります。m切り売りだと約300円)。

それでは架橋ポリエチレン管を敷設していきます。
まずは、井戸の配管から取り出した塩ビ管との接続部です。
下写真のとおり塩ビ管の末端(下写真で左側)に架橋ポリエリレン管接続用の継手(メスネジアダプターR1/2)を取り付けています。
また、その手前側にチーズ(T字管)を設け、ボイラー向けに分岐し、その末端にバルブ(ボール弁R1/2)を取り付けています。

上写真に図示するとおり、架橋ポリエチレン管との接続部は地中になります。
この接続用継手は本来、地中埋設されることは想定されていませんので、下図のとおり継手位置を一旦、地上に出すことも考えました。

しかし、4箇所の曲がり(90°)が生じ、その分、管路のロス(圧力損失)が大きくなってしまいます。
そこで、直線状に地中で接続することにし、継手は防食テープを巻いて養生することにしました。

先に組み立てものの一方に井戸配管(塩ビ管)を繋ぎ、その反対側に架橋ポリエチレン管を接続します。

架橋ポリエチレン管は土中にそのまま埋設できませんので、鞘管(電気配線用のCD管φ22mm)のなかに通しています。
また、上写真ではまだ継手部に防食テープを巻いていませんが、防食テープには塩ビの可塑剤が含まれていますので、架橋ポリエチレン管に直接触れることがないようにする必要があります(CD管に巻きつける)。
塩ビの可塑剤が架橋ポリエチレン管に悪影響(漏水に繋がる)を与えるらしく、架橋ポリエチレン管の設計要領にも、ビニールテープ(可塑剤を含む)を貼り付けた場合にはその部分を切り落としてから使用するようにとの注意事項が記載されています。

温水循環側の2条も敷設します。

架橋ポリエチレン管は可撓性(ある程度曲がる)がありますので、上写真のとおりエルボ(継手)を使わなくても曲げ配管を行うことができます(ただし、座屈防止のため口径13Aの場合、曲げ半径R=450mm以上を確保する必要があります)。

同様に4条並列区間も敷設します。

上写真の後方側で立ち上げ、宅内(床下)に配管することになります。
宅内については鞘管(CD管)の必要はありませんので、それに代わって被覆材(断熱材、上写真で桃色のもの)を施しています。
ちなみに被覆材は本来、水(水色)と湯(桃色)で色分けするのですが、1ロットで購入したため、全て桃色になっています・・・。

地中から立ち上げて宅内へ引き込みする箇所は下図のとおり配管します。

土間コン上に転がして床下点検口まで配管(延長1m弱)することになりますが、床下が低いため潜って作業することができません。
かと言ってパイプが宙ぶらりん状態では揺れが生じてしまいますので、何らかの固定具が必要となります。

固定具としては木材(角材)が扱いやすいですが、床下で、かつ水を扱う(漏れや結露はないはずですが)ことから金属製のほうが良いように感じます。
金属性だとアルミ製のアングル(2,000円程度)あたりになるのでしょうが、これに費用をかけるのもどうかという言うことで思いついたのが、昨年、薪ストーブの炉壁の骨組みにも使用した軽天材(40mm×45mm×2.5m、約300円)です。
これを下写真のとおり加工して土間コンに固定することにします。

反対側は壁の胴縁にビス止めできるようにします。

この固定具に架橋ポリエチレン管(鞘管または被覆材)を結束バンドで固定します。

鞘管の端部からゴミや埃が混入しないように、被覆材との境界部に防食テープを巻いてあります。

これを、以前設けた壁貫通口から宅内側に差し込みます。

<続きます>