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倉庫の整理(10)電気引き込み②倉庫内の配線

倉庫に電気を引き込むべく、前回、主屋・倉庫間の配線を行いました(下図で朱色点線)。

上図とは左右逆

これにより下写真のとおり倉庫内にケーブル(VVF2.0×2C)が引き込まれた状態になっていますので、今回はこれに接続する形で倉庫内の配線を行うことにします。

倉庫には照明器具1箇所と、それを操作するスイッチ及びコンセントを設置したいと考えています。
スイッチは倉庫に入ってすぐのところ、かつ操作しやすい高さ(1.2m程度)に設け、その下方にコンセント(井戸ポンプ等の電源用)を設けると良さそうです。

倉庫の出入り口は2箇所(下図で「引き戸」及び「開き戸」)ありますので、その2箇所から照明器具を点滅できるよう下図のとおり配線することにします。

配線は3路回路(1箇所の照明器具を2箇所のスイッチから操作)で少し複雑になるため、一応、複線図を描いて確認します。

机上はOKとして、問題は実作業です。
倉庫は鉄骨造りのため、ケーブルの敷設やスイッチボックスの設置など、木造の主屋と同じようにはいきません。
こうしたところで私のように資格はあっても実務経験がない者は行き詰まってしまうのですが、ちょうどガレージ(下写真)も鉄骨造りで、そちらは電気が引き込まれていますので(電気工事屋さんが施工)、それを真似することにしましょう。

ケーブルは基本的に胴縁の(リップ)溝形鋼の中に配線してあります。
溝形鋼の中に配線できない(ケーブルが露出する)ところは塩ビ管(VE管)を配管し、その中にケーブルを収めるようにしてあります。
ジョイントボックスやスイッチボックスは露出タイプのもので、VE管に接続できるようになっています。
これらの配管部材をホームセンターで探すと普通に売っており、どうも一般的なもののようです。
下記を購入(計2,000円程度)。

  • VE管(VE16):4m
  • VE管用片サドル:6個
  • 露出用丸型ボックス(VE16、3方出):2個
  • 露出用スイッチボックス(VE16、2方出:スイッチ用):2個
  • 露出用スイッチボックス(VE16、1方出:コンセント用):2個

配管します(溝形鋼に対してタッピングでビス留め)。

配管内にケーブルを収め、スイッチ及びコンセントと結線。

上写真のスイッチで、この下にコンセントがあるため差込形電線コネクタ(クイックロック)を使ってケーブルをコンセントまで延長しています。

コンセントは2個+アースターミナル(接地線の配線は将来計画)の組み合わせにしました。

カバー等を取り付けて配管部の配線完了(下写真は開き戸側)。

続いて、2箇所のジョイントボックス間について、溝形鋼の中にケーブルを配線したうえジョイントボックスでケーブルどうしを接続。

下写真は引き戸側のジョイントボックスですが、将来的に幹線のケーブルを延長できるように差込形電線コネクタの接続口に空きを設けています。

ジョイントボックスに蓋を取り付け、とりあえず倉庫内の配線ができました(下写真は引き戸側)。

倉庫の整理(9)電気引き込み①主屋・倉庫間の配線

前回までに主屋(古民家)のスイッチ、コンセント及び照明器具を更新しました。

スイッチ&コンセント
照明器具

これらを更新した目的のひとつは、古い器具を今後予定する倉庫の電気工事で再利用するためです。
電気工事は、主屋(の分電盤)から倉庫へケーブル(専用線)を引き込むとともに、倉庫内にコンセントや照明器具を設置する予定です。

倉庫は主屋に隣接して建っていますので、比較的に容易に電気を引き込めます。

主屋と倉庫との間は既に井戸水の配管(水、湯、温水循環の4本)が連絡していますが、それらは土中埋設により配管してあります。
一方、今回の電気については施工面や安全面から上写真のとおり架空配線することにします。

実は、既に主屋の分電盤から専用線で倉庫の手前まで配線されています。

不思議なことに、ケーブルを納めている塩ビ管(VE管)は倉庫の中までいっているにも関わらず、ケーブルは手前のコンセントのところで止まっています。
コンセントがこのような高い場所にあるのも不思議ですし、しかも、このコンセントは屋内仕様のもの(防雨型でない)です。

おそらく、これを施工した電気工事屋さんは倉庫内まで配線したかったのでしょうが、以前は倉庫内にモノが溢れていたため、とても工事できる状況でなく、仕方なく手前で止めることにして本来倉庫内に設置する予定だった屋内コンセントをここに設置したのでしょう。

下写真は7年ほど前にボロボロの屋根材(波板)を取り替えたときに撮影したものですが、防雨型でないコンセントに雨水が入ってしまわないように波板を巻いてあります・・・。

倉庫に電気を引き込むには、先のコンセントからケーブルを延長すれば良いのですが、安全を期すためにはケーブルの接続箇所は雨水のかかるおそれがない屋内に設けたいところです(リングスリーブ+エフコテープで接続するにしても私のような素人施工では心配)。
そこで、下図のとおり主屋内(下屋の天井裏)にジョイントボックスを設け、そこでケーブルを接続することにします。

ジョイントボックス(ケーブルの接続箇所)は点検できるようにしておかなければなりませんので(電気設備技術基準)、まずは天井点検口を設けます。
天井(石膏ボード)を600mm角で切り抜き、市販の枠材(アルミ製)を取り付けます。

切り抜いた部分を使って蓋を作ります。

蓋の完成。

蓋を取り付けて、天井点検口の完成です。

既存のケーブルは主屋と倉庫の間に塩ビ管(VE管)を架空配管して、その中に収められています。
一方、主屋と倉庫の間には雨天時に行き来しやすいように屋根がかかっています。

その屋根には(リップ)溝形鋼が使われていますので、その中にケーブルを配線するよう変更します(下写真で朱色点線。安全かつ見た目もスッキリします)。

溝形鋼がない区間については、塩ビ管(VE16)を配管します(サドルバンドで溝形鋼に固定)。

このVE管を配管する際、管内に侵入した雨水が倉庫に流れ込まないように若干勾配をつけています。

屋根の溝形鋼のほうはどうだろうかと確認してみると、ちゃんと勾配をつけてあります。

既設の塩ビ管のほうは撤去。

20年程度、屋外で紫外線に晒されていたにも関わらず、それほど劣化していません(塩ビ管は相当耐候性があるようです)。
まだ使えそうですので、溝形鋼の中に入れて二重にケーブルを保護することにします(ケーブルが太陽光に晒されないようにするため)。

撤去した塩ビ管は上写真のとおり曲げてあるため、ガスバーナーで炙って真っ直ぐに戻せないかと試してみるも・・・
劣化のためか、うまくいかず、短く切って使うことに。

この塩ビ管にケーブル(VVF2.0×2C)を通しつつ、塩ビ管を溝形鋼の中に敷設していきます。

そして、主屋側に到達。

主屋へは屋根の面戸(垂木の間)に穴をあけて引き込みますが、途中はケーブルが露出しないようにトタンの内側に配線。

これで、主屋・倉庫間の配線ができました。