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庭の整備(54)プランターカバーの自作①

我が家の敷地は東側に公道が走っており、それに沿って垣根(槇垣)をめぐらせてあります。

背が高くて延長も長いため、ここを初めて通る方は「この中に住んでいるのは閉鎖的な人なのだろう」と思うことでしょう(実際、閉鎖的な家風です^_^;)。
昔は、こうした垣根を張りめぐらせて用心しなければならなかったのかもしれませんが、今や中にあるのはタダでも貰い手のない田舎の屋敷と古民家で、そんな心配は無用です。
垣根自体は土壌環境を良くするためにも必要と思っていますが、塀のようにぐるりとめぐらせてあっては風通しも悪いことから、昨秋、垣根を剪定する際に一部を伐採することにしました(下写真は伐採作業中のもの)。

公道からボロ屋(古民家)が丸見えに・・・。
でも、今こうしたことを行えるのも5年前に改修工事を行ったからこそで、本当に建築士さん大工さんには感謝感謝です。

そして、現在の様子が下写真で、切り株が残った状態になっています。

上写真で手前側はちょうど車庫前に位置しますので、いずれはこの開口部から車庫に出入りできるようにしたいと考えています。
自動車が出入りできるようにするためには、切り株の除去や、公道との間に高低差があるため切り土が必要になります。
ユンボ(バックホウ)などの重機を使えばアッと言う間にできることですが、今回は人力のみで行いたいと考えています。
とは言え、人力では切り株の除去(抜根)だけでも大仕事になりますので、ここは自然農法ならぬ自然土木!?の手法を採用することにします。
要は自然に朽ちるのを待つ作戦です(垣根の樹種は針葉樹のマキですので、こうして切っておけば切り株から萌芽することなく朽ちていきます)。

自然に朽ちるを待つとなれば、少なくとも3年はかかりそうです(以前、ここにカキの木があり、それを伐採したときは2年でカブトムシの幼虫が湧いて土に還りました)。
しかし、その間、上写真の状態ではなんとも中途半端です。
通行人の目を楽しませるため公道に沿って花壇を設えると良さそうですが、ちゃんとしたものを作っても数年後には撤去することになります。
そこで、下写真のようにプランターを3個並べて置いてはどうかと。

問題は安価なプラスティック製プランターは見た目が安っぽいことです・・・。
古材(主屋の改修工事で発生したもの)をリユースして木製プランターを自作してはどうかとも思いますが、古材のため早く腐ってしまいそうです。
そこで、プランター自体は市販のプラスティック製のものを使い、それを覆うプランターカバーを古材を使って作ることにします。

プランターは最も一般的な650型(幅650mm)のものを使うことにして、プランターカバーの形やサイズを検討します。

材料として用いる古材は松の板材(厚さ26mm程度)ですが、反りや虫食いなどがあるため角材にして利用することにし、それらを井桁のように組むデザインとしました。

図面に従って作っていきます。
まずは木取りから。
板の長手方向に丸ノコと定規を使って切断し、正確な基準面を出します。

この面を基準にして(バンドソーの定規に当てて)、幅40mmで挽き割っていきます。

松の古材でも100年以上ほとんど虫が入らなかったものです。
つまり、ファットウッドにできるぐらい松脂を含んでいます。
松脂の影響でバンドソーのホイールにオガクズがべっとり付着し、その除去に苦労することに・・・。

1枚の板から6本の角材が取れました。

角材は27本必要になりますので、あと4枚の板から同様に木取りします。

現在のように機械で製材したものではありませんので、5枚の板材はそれぞれ板厚が異なっています(平均26mm程度)。
このため、プレーナーにかけて寸法を揃えたいところですが、先述のとおり松脂が多く、プレーナーにかけると、その後の掃除に苦労しそうな予感がします。
そこで、歩決めするのは諦め、表になる面のみを手押しカンナ(プレーナーに比べて単純な構造)にかけて綺麗にします。

40mm×約25mm×900mmの角材が29本得られました。

<続きます>

庭の整備(53)播き芝と縁石の修正

5月連休に植え付けたは元気よく生育しており、葉が水面全体を覆うようになってきました。

メダカが見えにくくなりましたが、メダカにとってはこれぐらい葉があったほうが落ち着くことでしょう。

ところで、この水鉢を設置する際、芝を剥がしました(1m2強)。

剥がした芝はとりあえず仮置きした状態になっています。

乾燥に強い芝でも、このまま置いておけば枯れてしまいます。
ちょうど今(5月)は芝張りの適期ですので、これを使って芝生箇所を拡張することにします。
その場所は下写真のアプローチ(現状は敷き砂利)です。

ここは昨春に施工した敷石(石畳)を延長する予定で、その敷石の両サイドを張り芝にしたいと考えています。
敷石については石材店に依頼することがあるため(延べ石を敷石と再利用)、芝張りを先行することになりますが、芝張りは敷石の計画位置を踏まえて行う必要があります。
そこで、敷石の位置を決めるため昨春敷設した敷石のラインを真っ直ぐに延長します(上写真で朱色点線)。
ところが、そうすると進むにつれて庭に近づいていってしまうのです(庭との離隔:80cm→50cm)。

実は、このことは昨春に敷石を敷設する際に気付いており、逆にアプローチと庭との境界(縁石)のラインを伸ばす形で敷石を敷設すると玄関から外れてしまうのです(下図で水色線)。

そこで、止むなく上図で朱色線のとおり敷石を敷設したのです。

このため、敷石の線形は途中で折れ点が入ってしまいますが、延伸する敷石の計画位置を下写真に示すとおり設定します。

この敷石の両サイドを張り芝にするのですが、上写真で向かって右側は井戸の整備(パイプ等の埋設)が絡んでくるため、今春は左側に芝を張ることにします。

まずは敷き砂利の撤去から行います。

最初ツルハシで挑むも長年の転圧(昔は自動車を乗り入れていました)によりカチカチに締め固まっていて手に負えません。
そこで、コンクリートのハツリに使う電動ハンマー(上写真で先端が棒状の工具)を引っ張り出してきて使うと余裕でほぐしていきます。
電動ハンマー(ヤフオクの中古)を買った当初は電動ハンマーなんて使う機会が無いだろうと思っていましたが、意外にも出番があるものです(それでも年1、2回)。

ほぐしたものはフルイを用いて砂利を取り除きます(砂利は車道部で砂利が少なくっているところに補足して再利用)。

砂利を除去した分だけボリュームが減っていますので、山砂を投入するとともに、これに肥料分として木灰(薪ストーブやボイラーから出たもの)を混ぜます。

ここに昨春行った「播き芝(まき芝)」の方法で芝を張っていきます。

目土(山砂)を被せて転圧。
そして、たっぷり水やりして芝張りの完了です。

サラサラの山砂の状態では野良猫の糞場になってしまいますので、芝が根付くまでネットを被せて養生しておきます。

この反対側(上写真で向かって右側)については早ければ今秋に芝張りしたいと思っています。
その右側の縁石のラインですが、敷石の計画ラインと平行でないため途中でボトルネック部が生じてスッキリしません。

この機会に平行になるように修正しておくことにします(下図で朱色線→水色線)

こうするとアプローチの幅員が2.3mに広がります。
ここを自動車が通ることは基本的にありませんが、こうしておけば将来、建物の工事等で重機が入ることになった場合にも都合良いことでしょう。

ちなみに、道路を通行できる車の車両制限(幅)は2.5mです。
しかし、我が家で制限レベルの車両を必要とするような工事はまずないはずです。
4年前の改修工事で大きなラフター(ラフテレーンクレーン、下写真で左側の白と赤のブーム)がやってきてましたが、このレベルが最大と考えても良さそうです。

ラフター(16t)の幅をネットで調べると2.2m前後ですので、2.3m確保しておけばなんとかなるでしょう。

アプローチの幅員と言えば、昔はさらに狭くて2m未満だったのですが、20年程前に離れを新築する際、重機が入れなかったため下写真の井戸の流しを移設したと言う経緯があります。

この流しが元々あった場所には基礎として使われていたと思われる石が乱雑に残っています。
将来的には井戸周りも整備したいと考えていますので、この際に撤去しておくことにします。

撤去した石の周りにあった苔は縁石の修正後に植え直せるように剥がして仮置き。

それでは、縁石の位置を修正していきます。
敷石の計画ラインに平行になるように水糸を張ります(下写真ではまだ水糸を張っていません)。

水糸(位置と高さ)にあわせて縁石を据え直していきます。

井戸がある場所より先は井戸(井桁)に平行(主屋に直交)になるように線形を変えます。

この線形に沿って据えて行くも、途中で庭木(カイヅカイブキ)の根が行く手を阻みます。

それほど太くない(5cm程度)ため切除する手もありますが、ここは樹木を優先し、縁石を飛ばして配置することにします。

また、この井戸周りは将来的に整備する際、井戸水を使えるようにパイプを埋設配管する考えです。
その際に配管しやすいように縁石(のサイズ)を合わせておきます。

縁石の据付完了。

元々、流しの基礎として使われていた石(上写真で左側)を撤去したため、その分、土のボリュームが減っています。

山砂を補足し、井戸に近づくにつれ高くなるように勾配をつけます(雨水により井桁周りが崩れないようにするため)。

仮置きしてあった苔を移植して完了です。

井戸は昭和30年代に簡易水道が供用されて以来、使われなくなったこともあり、数年前まで周囲は笹などに覆われて近寄りがたい感じでした。

井戸(1号井)の再利用に向け、これまで少しずつ整備を進めてきましたが、今回の整備で弾みがついたように感じています。