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掛け時計の修理(クォーツムーブメント交換)

5年前、古材(松板)を再利用して掛け時計を作りました。

その掛け時計が止まってしまいました。
いつもの電池切れだと思い、新しいものに交換しても動きません。
どうやら時計の心臓部と言える「クォーツムーブメント」が壊れてしまったようです。

5年前に掛け時計を作ったとき、クォーツムーブメント(下写真で右下の部品)は以前使っていた時計のものを流用しました。
つまり、クォーツムーブメント自体は以前の時計のときを含め20年以上経つため壊れても当然なのです。

クォーツムーブメントを新しいものに取り替えることにしますが、問題は既存のものと同じサイズのものが手に入るかです。
と言うのは、クォーツムーブメントは下写真のとおり掛け時計の背面に穴を掘り、その中に仕込むようにしてあるため、サイズが異なると面倒なことになるのです。

いつものごとくAliExpressで探したところ、同じサイズ(55×55×16mm)のものを発見!(このサイズが掛け時計用の標準サイズみたいです)
注文後ひと月ほど待って届きました(送料込み300円弱のため時間がかかるのは仕方がありません)。

古いもの(下写真で左側)と比べるとボディのサイズは同じですが、シャフトが倍ほど長くなっています。

5年前に掛け時計を作ったときはシャフトの長さにあわせて下図(断面図)のとおり穴を深く掘らなければならなかったのですが、新しいもののようにシャフトが長ければ、それだけ取り付けが容易になります。

20年でこうした点の改良が進むだけでなく、まさか300円弱で手に入るようになるとは20年前には考えられなかったことでしょう。

クォーツムーブメントを取り替え(容易です)。

針(付属品)がシルバーからホワイトになり、視認性が良くなりました。

漆塗りゴミ箱!?(摺り漆)

お盆(月遅れ盆)から長雨が続きました。
雨のため気温は低かったものの、湿度が高く鬱陶しい天気でした。

ところで、今春、玄関に手すりを設置しました。

手すり本体は竹で、その上・下端の固定具には木材を使っています。
上のものは古色塗装(柿渋+顔料)により仕上げてありますが、下のものは床や腰壁にマッチするよう、いずれ摺り漆により塗装する計画で、未塗装のままになっています。

その漆ですが、主成分であるウルシオーレは高温多湿の環境で活発に反応して固化する特徴があります。
と言うことで、今回の長雨(高温多湿)の機会に摺り漆により塗装することに。
摺り漆(拭き漆)については、2年前の夏に文机の天板仏間の床板を摺り漆にて塗装しました。

文机(テレビ台として利用)
仏間(床板に欅一枚板を再利用)

そのときに使った生漆(チューブ入り)の残りを冷蔵庫に入れて保存してありますので、それを使います(冷蔵庫保存で2年程度持つようです)。
摺り漆の方法については、柿渋により目止めしたうえ生漆を3回擦り込みますが、手順は以前と同じため省略し、いきなり塗装完了。

柿渋により目止めしてあるものの、杉材で漆を吸い込みやすいため(特に小口)、色が黒くなってしまいました。
たまたま腰板が黒いので、全体で見れば、それほど違和感なく良い感じになったと思っています。

上写真で右側に傘掛けが写っていますが、この機会に傘掛けも摺り漆により塗装しました。
この傘掛けは1年前に古材を再利用して自作したものですが、これまた未塗装のままだったのです。

玄関なので奮発して漆仕上げに!(生漆が余っているだけですが)

漆のお陰で安物の傘も高級にみえるような!?

まだ、ほかにも未塗装のままになっているものがありました。
それは1年前に自作した下写真のゴミ箱です。

本体はオイルステインにより塗装済なのですが、上に被せてあるゴミ袋の固定具が後で作ったため未塗装のままです。
汚れやすい箇所ですし、漆はオイルステインとは異なり塗膜を作って汚れにくくなるでしょうから、これも摺り漆により塗装。

漆塗りの高級ゴミ箱になりました!

生漆の保存期間(冷蔵庫)は2年のため今回使い切りたいのですが、まだ残っています。
そこで、今春に自作したマガジンラックにも塗装して使い切ることにします。

当初は絵か何かを描く予定でしたので、2個あるうちの1個だけを摺り漆で仕上げることにします。

未塗装のものと比べると、やはり塗装してあるほうが良いですね(^_^)