投稿者「里山古民家」のアーカイブ

果樹園の再生(15)イチジクの植え付け

先日、里山と畑(果樹園)との境界にあったクロガネモチを伐採しました。

このクロガネモチは大きく枝を広げていたため、伐倒の際に枝先がクリの苗木(2年前に植え付け)に掛かってしまいました。

一番高く伸びていた枝が折れてしまっています・・・。

ところで、このクリの木、随分と下方で幹が分かれしています。

おかしいなあ?と思って良く見ると、接木苗の台木から芽吹いたもの(下写真で緑色)が、接木したもの(穂木、下写真で朱色)より大きく成長しているのです。

これまで、なぜ気づかなかったのだろう?と昨夏に撮影した写真を見ると、夏は葉が茂っているため目に付きにくかったわけです(実がついているのは穂木側)。

台木から徒長しているものを根元から切断・除去しておきます。

台木は実生のクリを使っているのだと思いますが、さすがの勢いです。

切断・除去したことでスッキリした樹形になりました。

さて、クロガネモチを伐採したことで、当初の考え通り下図で41番に果樹を植えることにします。

果樹は何にしようかとホームセンターの果樹コーナーで品定めして選んだのはイチジク(品種:蓬莱柿)です。
購入した苗木を植え付けます。

品種の蓬莱柿(ホウライシ)は日本に古くからあるもので、ラベルには「日本種」(在来種)と表示されています。

蓬莱柿はある程度の耐寒性があるようですが、里山の木々が冬の季節風から守ってくれることでしょう(里山が北側になるため日照は確保できます)。

イチジクは挿し木で増やせるそうなので、ある程度大きくなったら増やしてみるのも面白そうです。

<続きます>

里山再生:クロガネモチの伐採と薪作り

果樹園(自家用)の更新・充実を図るため2年前から果樹を植えており、今シーズンも先にナシの苗木を1本植え付けたところです(下位置図で左側の40番)。

今シーズンはあと2、3本を植える考えで、その候補地として上位置図で左上の41番付近の空きスペースを考えています。

ここの広さは十分にあるのですが、問題は隣接する里山に大きな樹木(クロガネモチ、下写真で朱色点線)があることです。
樹高が10mを超えていることから伐採して萌芽更新したいと考えていますが、畑側(下写真で手前側)に伐倒するとき41番の位置に果樹が植わっていると巻き込んでしまうことになります。

そこで果樹を植える前に、この大きなクロガネモチを伐採することにします。

根元の直径は35〜40cmあり、下から見上げると堂々たる姿です。

幹の途中から光を求めて畑側に大きく曲がっています。
重心は畑側で伐倒する方向になりますので、大きな木ですが私でもなんとか伐倒できそうです。

細心の注意を払ってチェンソー(14in.)を使って伐倒。

枝分かれ後の幹も相当な太さです。

実は伐倒するまでは葉を見られなかったため、樹種が何であるか分かっていませんでした。
常緑の広葉樹で、モチノキの系統(当地では「モウチ」と呼びます)ではないかと思っていましたが、実際に葉や前年枝(赤っぽい)を確認するとクロガネモチであることが分かります。

切り株(直径35〜40cm)の年輪を数えてみると樹齢60年強です。

エネルギー革命前後に芽生え、その後、里山が使われなくなったことで伐採されることなく大きく育つことができたわけです。
そんな60年をかけて育ったものを一瞬のうちに伐り倒してしまいました。

幹は薪ストーブの燃料として使うため玉切りします。

少し太い枝も薪ストーブ用として十分に使えそうです。

細い枝は焚付けやボイラーの燃料として利用します(1年間雨曝しにして乾燥)。

葉っぱは畑の畝上に被せてマルチ材(&肥料)とします。

先般伐採したスギの葉も同様に畝上に被せていますので、畑は一面、葉っぱで覆われた状態です。

先に玉切りした幹ですが、薪ストーブの燃料にするには割ったうえ2年程乾燥させる必要があります。
昨シーズンは伐採後グズグズしていたら硬くなってしまい(広葉樹)、割るのに大苦戦しました。
そこで、今シーズンは伐採ごとに割ることにし、一輪車で1箇所に集めて薪割り開始。

生木のためか、それともクロガネモチはそもそも割りやすいのか、太いものでも事前に楔を打って分割しておけば斧で気持ち良く割れます。

それでも針葉樹に比べると体力を要するため、一仕事終えると身体はポカポカです。
体内ストーブを燃焼させてやれば、薪ストーブは要らないかもしれませんね(^_^)