今年も酷暑の夏を迎えました。
既にエアコンがフル稼働するようになっていますが、できるだけエアコン(電気)に頼らなくても済むよう周囲の自然環境(里山等)や古民家の特徴を活かした工夫をいろいろと行っています。
上写真の竹天井やシーリングファンはそのひとつで、室内の熱気を天井裏(→屋外)に排出するとともに、冷たい外気を取り込もうとするものです(自然換気)。
さすがに酷暑ともなるとエアコンに頼らざるをえないものの、さらに自然換気の効果を高める方法がないものかと思っています。
そのヒントを探してネットを閲覧していると、三菱電機から「換気排熱ファン」(下写真)なるものが市販されていることを知りました。
三菱電機HPの製品情報を読むと、この換気排熱ファンを天井に取り付けることで、下図のとおり室内や屋根裏の熱気を屋外に排出するとともに、冷たい外気を取り入れるとあります。
つまり、古民家で行っている自然換気を、換気扇を使って強制的に行おうとするものです。
エアコンの大手メーカーでもある三菱電機は「家は高機密・高断熱、そしてエアコン設置」を推進しているものとばかり思っていましたので、こんなユニークな製品を出していると知って驚きました。
そんな三菱電機に敬意を表し、試しに1台購入してみました(V-20MEX3)。
天井に取り付ける一般的なパイプファンに似た外観ですが、内部はシロッコファンではなくプロペラファンになっています。
風量は300m3/h(静圧0Pa)で、同程度の能力のパイプファンに比べて価格は少し高めの約13,000円(ネットでの実売価格)です。
これを主屋(古民家)に取り付けようかとも考えたのですが、下図(再掲)に二階建ての絵が使われているのを見て、主屋ではなく離れ(二階建て)に設置してはどうかと思うようになりました。
と言うのは、主屋(古民家)は屋根裏が広いため、さほど熱気は酷くない一方、離れの二階が灼熱地獄状態になるためです。
離れでは母が寝起きしていますが、屋根裏に溜まった熱が夜に輻射熱として伝わってきて寝苦しい夜になってしまうわけです。
下図(三菱電機HP)を見ると、エアコンの効きも良くなり、寝苦しい夜が解消されるとあります。
離れの屋根裏に設置することにし、現状を確認するため屋根裏に上がります(押し入れ内の天井点検口から進入)。
写真には写っていませんが、棟の両端に換気口があります。
また、換気排熱ファンは50m2に1台以上設置するのが望ましいとあるのに対し、屋根裏の広さは約50m2(15坪)のため屋根裏の中央付近(上写真で朱色丸印)に設置することにします。
居室側から見ると下写真で朱色矢印のところに換気口(換気排熱ファンのグリル)ができることになります。
それでは作業に着手します。
まずは天井に開口(□260mm)を設けます。
天井材は石膏ボードで、開口の四隅をドリルで穿孔。
何しろ石膏ボードは粉塵が凄まじく、切断時の粉塵が室内に飛散しないように先ほどの穴を目印にしてビニール袋を取り付けます。
天井裏からボード用鋸で切断。
無事切断できたため開口の3辺に野縁を追加して換気扇本体をビス留めできるようにします(石膏ボードにも直接取り付けられますが、念のため強度が得られる方法にしました)。
本体を取り付け(居室側からビス留め)。
とりあえず本体(下写真で朱色矢印)を取り付けるところまでできました。
<続きます>