自宅に隣接する畑ではダイコンなど冬野菜の花が咲き誇り、春爛漫と言った様相です。
このところの菜種梅雨がこれらの花をさらに咲かすとともに、夏草の発芽も促しているのでしょう。
と言うことで、夏野菜栽培に向けて準備することにします。
畑は自然農(不耕起、無肥料、無農薬)で耕作しており、基本的には直播き(目標は自生)ですが、雑草に負けないように苗をたてるものもあります。
また、畑の地力が少しずつ増してきており、昨年からは多肥を要するナスも収穫できるようになってきました。
ナスは自家採種してありますので、それから苗を作るつもりですが、どうしても収穫時期が遅くなるため温室で育苗したいと思っています。
温室については畑にビニールトンネルを作る方法が簡単な一方、水遣りする際にビニールをまくらなければなりません。
そこで、容易に開閉できるビニールトンネルとして下図を考えました。
割り竹を土に挿して固定する代わりに角材で組んだ枠に挿そうと言う考えです。
大きさは中にビニールポット用のトレイ(または育苗箱。サイズ:60cm×30cm程度)を2個入れられるようにしています(1,400mm×550mm)。
早速作ることにし、まずは割り竹を固定する枠から作っていきます。
この材には野縁材(40mm×30mm程度)を使うのが良さそうに感じましたが、ここは安価な胴縁材(40mm×16mm)を2枚貼り合わせることにします(→40mm×32mm)。
費用面のメリットに加えて、こうすればノミで穴を掘らずとも溝切りにより固定用の穴を設けられます。
4mものの胴縁材を2本購入し(300円/本×2本=600円→今回の材料費)、所定の寸法で切断。
固定用の穴(24mm×6mm)を設けるため深さ3mmの溝を切ります(片側3mm×2=6mm幅の穴)。
溝切りは、いつもならテーブルソーを使うところですが、今回は先般入手&修理したスライド丸ノコを使ってみます。
スライド丸ノコにはノコ刃を降ろす際に一定の高さで止めるストッパーが付いています。
これを使えば溝切りができるわけで、一度この機能を試してみたかったのです。
溝切りできる長さが限定されるものの、テーブルソーのように送材しなくて済む分、安全に作業できるように感じます。
こうして溝切りしたものをボンドと釘を併用して貼り合わせます。
そして、枠に組みます。
角材どうしは相欠き(これもスライド丸ノコを使って加工)により組んでいます。
相欠きなら分解も容易です。
この簡易温室を使うのは1年のうち2ヶ月程度ですので、使用しないときは分解して保管したいと思っています。
続いて、今シーズンの里山整備で伐採した竹を適当な幅(穴の長さ24mm弱)で割って割り竹を作ります。
そして、割り竹の両端を角材の穴に挿し込んでトンネル状に組みます。
ガスバーナーで竹を炙ったこともありますが、竹の表面が油で光って、いかにも雨を弾きそうです。
これを見て、木部をどうしようかと思い始めました。
廃油でも塗っておけば十分なのでしょうが、生憎無いため木材防腐剤(クレオトップ)を塗っておくことに。
そして、透明のマルチシートを張って完成です!
マルチシートと言えば、亡き父が購入したものが大量にあったのですが、私は使わないため(廃棄するのが厄介。そもそも自然農では不用)欲しい人にあげるなどしてほとんどを処分しました。
透明のものを1本だけ残してあったのですが、父亡きあと初めて使います。
こうして完成した簡易温室を現在育苗中のポット苗に被せて保温します。
簡易的なものですが多少は効果があることでしょう。