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薪棚設置(8)第3号薪棚

昨年、薪棚を2箇所新設しました。

第1号薪棚>2019年7月設置、構造:木造、容量:約2.5m3

第2号薪棚>2019年11月設置、構造:単管パイプ、容量:約2.5m3

薪棚の容量は第1号、第2号ともに約2.5m3で、計5m3になります。
一方、我が家の薪の使用量は、以前算出したとおり年間約7.2m3(広葉樹メイン)です。
つまり、この2箇所の薪棚があっても1年分の薪を収納できないわけです。
さらに薪を2年乾燥・保管させるとすると、この倍以上の薪棚が必要になります(針葉樹を薪にする場合は、さらに倍の量が必要になり、この規模の薪棚が8箇所以上必要に・・・)。

薪ストーブは大量の薪を消費すると言われますが、まさにその通りです。
我が家で薪ストーブを導入したのは荒れた里山を整備する目的もあり、当面は必要量の薪を確保できます。
しかし、1年に7m3分の樹木を伐採し続ければ、里山が整備されるどころか、樹木だけが無くなって無茶苦茶な状態になるはずです。
1軒が何十町歩もの山林を所有する「山里」であれば全く問題ないのでしょうが、たかが5反程度の「里山」で年7m3分の樹木を伐採するのはどだい無理な話なのです。
考えてみれば当たり前のことですが、自ら汗を流して伐採から行うことで実感として掴めたことは大きいよう感じています。

薪が化石燃料に比べて環境に優しいと言っても、持続不可能な使い方をすれば、早い遅いの差はあってもいずれは破綻です。
持続可能な方向に向けて取り組んでいくとしても、まず見直すべきは薪棚の容量です。
意志の弱い私のこと、デカイ薪棚があれば当然満杯になるまで樹木を伐採したくなるでしょうし、薪もあればあるだけ使ってしまうはずです。
年間の伐採可能量から薪棚の容量を決められれば良いのですが、まだそこまでは分かりません。
そこで、とりあえず当初計画の約15m3を3分の1減じ、合計10m3程度に見直すことにします。

既に第1号と第2号薪棚で5m3分ありますので、残りは5m3分になります。
この5m3分の薪棚を今年新設することにします。
設置場所は下写真で朱色線で囲う箇所を考えています(第2号薪棚の近く)。

ガレージ(鉄骨造り。薪割り斧などを保管)と裏庭との間にスペースがあり、現在は壁土の仮置き場(上写真でブルーシートで養生してある箇所)として使っているところです。
この壁土は4年前の主屋の改修工事により発生したもので、これまでに8割方使って残り僅かになっており、移動も可能です。

薪棚の設置場所を決めるに当たっては薪運搬時の動線が重要になってきますが、ここなら下写真で緑色の線で示すとおり主屋の軒下(土間コン)を通って薪を主屋に運び入れることができます。

ところで、この主屋(古民家)とガレージとの間に以前は壁(鉄骨造り)が設けられていました。

建築士さんに主屋(古民家)の調査をしてもらった際、ここに壁があると風通しが悪くなり建物にとっても良くないとの指摘を受け、主屋の改修工事のとき大工さんに撤去してもらった経緯があるのです。
壁を撤去したことで、特に息が詰まりそうな感じだった山側の雰囲気が良くなりましたし、もしあのまま壁があれば、そのような場所に薪棚を設置しようと言う考えも起きなかったと思います(風が通るため薪の乾燥のためにも良いです)。

設置場所はOKとして、次は構造をどうするかです。
第1号薪棚は木造、第2号は単管パイプ(金属製)で作りました。
材料費については購入するのであれば木造も単管もそれほど変わらないと思います(第1号薪棚は自家製材したため材料費はかかっていません)。
手間については圧倒的に単管のほうが楽です。
であれば、単管になるところですが、木造にしようと思います。
理由のひとつとしては、隣接するガレージが鉄骨造りのためシロアリ等の心配をしなくて良いこと。
それと、やはり大きい理由として木材を使って構造物(軸組み)を作る経験をしたいことです。
我が家は建物が多いため、将来壊すことはあっても新たに建てることはない状況ですが、自然災害が頻発する時代、一夜にして全てが無くなる可能性も否定できません。
もし粗末な山小屋でも建てるだけの技術があれば、自然災害を無闇におそれる必要もありませんし、毎日枕を高くして眠れるのではないのかと思うのです。

そんなことを思いながら、第3号薪棚の設計図を描きました(容量5m3弱)。

基本的には第1号薪棚と同様で、前後2列に薪を積む形にしています。
第1号と大きく異なるのは、今回は屋根が必要になる点です(第1号は土蔵の庇下のため不要でした)。
屋根は片流れの2寸勾配にしています。
屋根材についてはまだ決めていませんが、今年スギを伐採する予定のため、その杉皮で葺けば面白いのではないかと思っています。
あと細い点では、基礎のうえに土台を回して、そのうえに柱を立てる形にしているのと、柱と梁との結合を鼻栓から込栓に変えています。

庭の整備(66)タマリュウの株分け

2年前、タマリュウの苗を増やしたいと思い、購入したポット苗を株分けして下写真で朱色線で囲う箇所に植え付けました。

ひとつのポット苗を3株程度に株分けしたため、植え付け時は小さかったのですが、2年の間に大きく育ちました。

大きくはなっているものの、芝やシバザクラのように面的に広がっていくものではないようです。
一方、前回のブログ記事のとおりタマリュウは株分けにより容易に増やせることがわかりました。
そこで、この大きくなったタマリュウを株分けすることにします。

ひとつを掘り上げて、ポット苗の大きさと比べてみます。

こんなに大きくなっていたとは驚きです!

ポット苗と同じぐらいの大きさで株分けします。

15株に株分けできました。
植え付け時は1/3株だったことを考えると2年で45倍(=15×3)に増えたことになります。

本当に自然の力はスゴイものです!
たとえ私がこの2年間寝て過ごしていたとしても勝手に45倍に増えているのです。
お金を45倍増やそうと思うと、心身に鞭打って働くか、どこかから奪ってくるしかないのと比べると大きな違いです。
考えてみると、お金は日銀がお札を刷ってくれない限り増えることがありませんので、この世が奪い合いの世界になるのは当然のように思えます。
であれば、奪い合わなくても済むようにするには日銀が自然を見習って輪転機を回せば良いだけなのかもしれません。
私は無学ゆえに経済学などの難しいことはわかりませんが、このタマリュウたちが「自然の力は日銀の輪転機の能力を遥かに超える」と言っているように思えてなりません。

閑話休題。

さて、株分けしたタマリュウですが、下写真で朱色点線で囲う箇所に植栽しようと思います。

ちなみに、ここは公道から主屋の勝手口へ連絡する通路の周辺です。
主屋表のアプローチは整備が進んできたため、裏側も整備していきたいと思っているのです。
土留めにしている柵板(盆栽棚板)と通路(コンクリート舗装)との間に細長いスペースがあり、草取りに手間を要しているため、タマリュウを植栽してグランドカバーにしようと言う考えです。

先に株分けしたものを20cm間隔で植え付けていきます(株分けした15株分)。

これでは足りないため、もう1株を掘り起こし、同様に株分けして植え付けます。

全部で20ポット強を植え付けました。
今回の植栽ではポット苗を購入しなくて済んだこともありますが、それ以上に自家製の苗を使えたのが嬉しく感じます。

余った苗は、さらに小さく株分けしてポットで育てることにします。

ところで、今回植栽したタマリュウに隣接する土留めの柵板ですが、コンクリート製で味気がないため石積みにしょうかと思ったことがあります。
しかし、手間もかかるため、そのままにし、逆にコンクリート製で天端が直線であることを生かして土留めの上側(下写真で朱色点線)を芝生にすることにしました(芝生の縁が直線だと芝刈りがしやすい)。
ブログ記事にはしていませんが、今年6月に播き芝により既に施工済みです。

また、通路を挟んで反対側は排水路があり、その表面を自生えのヒメツルソバ(ミゾソバの園芸種)が全面を覆っています。
ヒメツルソバは花が咲くと綺麗ですし、雑草を抑えてくれるため助かっています。

こうした水路は底の土が酸欠によりグライ化(ドブ臭い)しやすいものですが、植物があることで健全な状態に保たれると思います。