前回、モモなどを接ぎ木する際の台木にしたいと考えてウメの種を播きました。
同じようにミカンの台木とするため、今春(4月初頭)にはユズの種を播きました。
このユズはその後発芽して現在、下写真の状態にまで成長しています。
このポットは野菜用の小さなものですので、より大きい竹製ポットに移植することにします。
ところで、接ぎ木してまでミカンの苗木を作ろうとしているのは、一昨年と昨年に植え付けたミカンの成長が芳しくないためです。
幼苗時のミカンは寒さに弱いとのことで、咋冬は藁コモで囲って防寒対策を講じました。
その甲斐もあって今春にはたくさんの若葉が出たのですが、それも束の間、すぐに虫に喰われてしまいました。
そして、遂には最も弱っていたものが枯れてしまいました・・・。
この枯死したミカンは下図で33番のデコポンになります。
ここは風下(冬季)に隣家があるため、落ち葉のことを考慮して常緑樹のミカンを3本配置してあります。
枯死したもの以外の2本についても、やはり樹勢が弱くて若葉が虫に喰われている状態です。
実は一昨年にミカンの苗木を植え付けた直後から、同時期に植え付けた落葉果樹に比べて樹勢が弱いことを感じていました。
このため、昨年は違う場所(上図で39番)にもミカンを植え付けてみました。
そして1年経過後の現在、39番のミカンは樹勢が強く、既に一昨年に植え付けたものより大きく成長しているのです。
若葉もたくさん出て、しかも全く虫に喰われていません。
このことから、枯死したミカンがあったところはミカンの生育に適していないに違いありません。
そこで、辛うじて生き残っている2本(上図で32番、38番)を、梅雨が明ける前に39番の近くに移植することにします。
配置は下図のとおりとし、西側(左側)からデコポン(39番、H29)、伊予柑(32番、H28)、宮川早生(38番H29)の並びになります。
まずは伊予柑を移植。
移植した伊予柑は若葉が虫に食われてほとんど無い状態です。
木の大きさも一昨年の植え付け当初からほとんど変わっています。
今回の移植により樹勢を回復してくれるのを祈るばかりです。
続いて宮川早生を移植。
ちなみに上写真に写っている白いボール玉のようなものはニンニク(野草化)の花です。
宮川早生の根元からはトゲのある枝が伸びています。
このトゲのある枝はカラタチですので、やはりミカンの台木にはカラタチが使われているようです(昔はユズやナツミカン)。
このままではカラタチの木になってしまいますので、挿し穂側(宮川早生)に栄養が行くようにヒコバエを切除しておきます。
今回のことで、同じ敷地内であっても適地・不適地がありえることを痛感しました。
ちなみに、枯死したミカン(下写真で朱色矢印)があったところの近くに今春、サトイモを移植したのですが、ミカンとは対照的にすこぶる調子が良いのです。
また、付近には雑草のミゾソバが生えてきていることからも、ミカンにとっては水分過多の土壌だったようです。
直下流に馬小屋跡があり、その土間コンが排水を阻害しているようにも思えますが、これを逆手にとって湿潤なところを好む?イチジクを植えてみると良いかもしれませんね。