前回、薪ストーブの炉床に溜まった灰を畑に散布しました。
そのとき、灰のなかに混入している釘をフルイにかけて取り除きました。
薪としている廃材(特に垂木や根太)には釘がたくさん打たれていましたが、薪用に玉切りする際に釘を抜くことはしませんでした。
その代わり、釘も切断できるチップソー(山真製鋸「オールマイティ」)を丸ノコに装着して玉切りしました。
そんなわけで廃材の薪には大量の釘が含まれたままとなっています。
最初の写真に写っている釘(フルイにかけて取り除いたもの)はほんの一部で、別途、炉床から直接拾い集めたものがあります。
それが空き缶に一杯溜まりました。
重さを計ると約7kgあります。
薪4列分の廃材(古材)に7kgもの釘が打たれていたことになります。
ところで、このように燃やすことで釘を容易に分別できるのは、当たり前のこととは言え、本当に助かります。
もし、大量かつ錆びついた釘を1本ずつ抜くとなれば、相当大変な作業になります。
また、釘のある木材をそのまま空き地に放置すれば、木材はいずれ腐るので良いとしても、残った釘が散乱し厄介なことになってしまいます。
ということで、廃材(古材)処理としても薪ストーブは理想の器具かもしれません。
以前、主屋の改修工事前に厨子(ツシ)二階(=屋根裏)の片付けをおこなっている際に、大量の釘が入った俵を見つけました。
俵のなかには大判小判が入っていることを期待したのですが・・・
曲がっているものがほとんどですので、俵に詰めた時点で既に古釘であったことになります。
しかし、どのような経緯でこの大量の古釘を残したのか?
これまでは、明治末に主屋(古民家)を建て替えたときに余った釘を俵に詰めて保管しておいたのだろうと思っていました。
どうもそうではなく、当時も釘が打たれた廃材を薪としてカマドで焚き、そして残った釘を集めて俵に入れておいたのだろうと思います。
ちなみにこの大量の釘のなかには、丸釘だけではなく犬釘もありました。
犬釘は丸釘より時代が遡ります。
この犬釘が打たれていた古材は、もしかすると一代前の主屋(下画像、江戸期築で藁葺き屋根)で使われていたものかもしれません。