月別アーカイブ: 2016年8月

井戸の再生(11)竹蓋作製

前回、井桁の取り付けまでできましたので、竹蓋の作製にかかります。

竹蓋には、昨冬に里山から伐り出した竹を使います。

この里山は、自宅に隣接し広さ約3,000m2です。
その2/3がマダケの竹林(竹やぶ!?)、残りがクヌギなどの雑木林となっています。
とくに竹やぶのほうは中に入ることすらできないような状態であったため、3年前の冬から竹の間伐を中心に整備を行っています。

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現在、坪(3.3m2)当り竹1本程度の密度で、光が入る状態となっています。
間伐で1,000本以上の竹を伐りましたが、そのほとんどは持ち出さずに山のなかに積んであります。

マダケは直径5寸(15cm)もある太いものから篠竹のような細いものまでが混在します。
直径が1寸(3cm)程度のものは特に唐竹(ガラダケ)と呼ばれ、竹垣などの用途に最適とされています。
根元が太い竹でも上部の細い部分を使えばよいと思われるかもしれません。
しかし上部は先細りであるため、どうしても元と末の太さが異なる竹材となってしまいます。
そこで根元で1寸程度の竹の下部を採ると、元と末の径がほぼ同じで、なおかつ節のない竹材を得ることができるわけです。

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これらが根元で直径1寸程度の竹の下部4mを伐り出したものです。
元と末の径はほぼ同じで、節もあまりありません。

倉庫内でこのように保管しています。

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伐り出したときはもちろん青竹ですが、半年以上の自然乾燥でサラシ竹のようになりました(本来のサラシ竹は、青竹のうちに炭火などで炙って油分を抜きます)。
木材のAD(自然乾燥)材ならぬ竹のAD材ですね!
ただ、自然乾燥ですので、青みが残っているものから白いものまでさまざまです・・・。

井桁の大きさにあわせて切り揃えます。

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黒染めのシュロ縄で編みます。
編み方はこちらの動画を参考にさせていただきました。
シュロ縄は、1列につき、編む方向の長さの7倍程度(3.14×2+α)を用意すると良いです。

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まっすぐに編んだつもりでも、いつの間にか横にそれてしまっています・・・。

井戸桁のうえに被せて完成です!

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まだ立水栓や井筒のモルタル塗りが残っていますが、それらは追い追いやることにして、とりあえず井戸の再生は完了です。

井戸水は、農具を洗ったり、芝生の水遣りなど、思っていた以上に活用しています。
そのうえ、盛夏のこの時期は本当に冷たくて気持ち良い!
外での作業を終えて井戸水で顔を洗うと疲れが吹き飛ぶほどです。

ブログで書くと長くなりましたが、最低限のポンプの据え付けは考える以上に簡単です。
もし活用できそうな井戸をお持ちなら、ぜひとも再生させていただければと思います。

<続きます>

井戸の再生(10)井桁作製

前回、土間コンを復旧しました。

井戸にはコンクリート製の蓋があるのですが、結構な重量があります。
しかし、あまり状態の良くない井筒に負担がかかるのではないかと思い、使っていません。

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井筒に負担をかけないように軽い竹蓋(和風の庭園で見かけるもの)を作りたいと思います。

井筒が円形なのに対して、通常みかける竹蓋は四角形です。
円形の竹蓋もアリかもしれませんが、使い勝手が良くないように感じます。
そこで、円形の井筒と四角形の竹蓋の間に木製の井桁を挟もうと思います。

まずは井桁を作製します。
材料は廃材の角材(1.8寸角)を再利用します。
相欠きやホゾ組みで継ぐのですが、ホゾ組みとなると簡単なものでも図面なしでは全く自信がありません・・・
前もって簡単な図面を作り寸法を出します。

井戸蓋

角材が余るため、真ん中に桟を1本入れて転落防止用としています。

丸ノコとノミを使って相欠きを加工します。

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真ん中の桟は、胴付きホゾで継ぎます。
加工が面倒です・・・

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継手が加工できたので組み上げます。
これは楽しい作業です!

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組み上がった井桁を一旦、井筒にのせてみます。

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わざわざ設計図を作っただけはあり、大きさもあっています。

井桁の上におく竹蓋は開閉ができるようにしますが、井桁が動くようでは困ります。
井桁の裏側に角材を取り付け、井筒の内面で固定するようにします。

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写真の赤丸が井筒の内面になります。
角材を取り付けるビスは、錆びないようにステンレス製のものを使っています。

井桁の設置場所は屋外で、しかも井戸上です。
塗装しておいたほうがよいのですが、あいにく塗料を切らしています・・・
塗装はひとまずおいて、次に竹蓋の作製にかかりたいと思います。

<続きます>