前回、棚受けと棚板の部材を木取りするところまでできました。
棚受けは柱にビス留めしますが、このときビスの打ち込み角度が斜めになることから誘導用の下穴をあけておきます。
ついでにドリル(ビット)の径を替え、ビス頭を隠すための穴(φ10mm)も加工しておきます(この穴にφ10mmの埋め木を施すとビス頭が隠れます。ただし、今回は取り外すことを考慮して埋め木までは行いません)。
面取りとヤリス掛けにより仕上げます。
柱にビス留めして取り付けます。
このとき、棚受けの位置(高さ方向)は棚下に冷風扇を収納することを考慮して決めています。
棚受けの位置が決まったことから両者の間の距離を測定し、それに応じた長さで棚板をカットします。
棚の背後は壁(真壁)でチリ部分がありますので、その柱側を切り欠いています(上写真で朱色矢印)。
棚板の面取りはトリマー(ヒョウタン面ビット)を使って少し凝ってみます。
引き続きトリマー(ストレートビット)を使い、裏面の棚受けとの接合箇所(追入れ接ぎ)に溝を切ります。
サンダーを掛けて仕上げます。
一旦、棚板を仮置きしてみます。
背面の壁は15年程前のリフォームにおいて新設したものです。
下地は石膏ボードで、工場製品ゆえに完璧な平面が出ており棚板との間に隙間が生じません(当たり前とは言え、土壁に慣れていると驚きです)。
棚はオイルステインで塗装して仕上げます。
塗料は3年前の改修工事で用いたものと同じバトン(大谷塗料、色:オーク)を使います。
今回、一斗缶(16L)で購入しましたが、一斗缶でも2万円弱と同じオイルステイン(自然系塗料)のリボスやオスモと言った舶来ものに比べて安価です。
ウエスを使って擦り込むようにして塗装(改修工事で大工さんに教えていただいた方法)。
古民家に白木だとアンバランスな感じがしたりしますが、こうして塗装すると馴染みます。
棚板(上段)と棚受けとの接合は追入れ接ぎにしているものの念のため造作用のビスで留めておきます。
棚には電話の子機を置くため、その電源コードを通す穴を設けてあります(上写真で朱色囲み)。
完成!
古民家に馴染む棚に仕上がりました。
そして、棚の下のスペースを利用して冷風扇を収納できるようになりました。