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手押しカンナのメンテナンス(3)モーターケース補修

手押しカンナをメンテすることにし、前回、主軸及びアマチュア軸のボールベアリング(計4個)を新品に交換するところまでできました。

ベアリングを無事交換できたことから、分解したときの逆の手順で組み立てていきます。
まずは主軸(カンナ胴)を定盤に取り付け。

次にアマチュアをモーターケース(ステータコイル)内に戻しますが、そのモーターケースの一部が欠けています(下写真で朱色矢印。写真は分解時に撮影したものでアマチュアが装着されています)。

モーターを筐体にネジ留めするところが3箇所あり、その内の1箇所が何らかの原因で欠けてしまったようです。
重要な部分ですし、幸い、破片が筐体内に残っていましたので、接着剤を使って補修することにします。
接着剤はモーターケースの材質(プラスチック)に対応したものを使えば良いのですが、プラスチックはPE、PP、PET、PVC等々、様々な種類があるうえ、PEやPPが基本的に接着剤を受け付けないようにプラスチックの接着は厄介です。
近頃はプラスチックを含めて何でもOKと言う接着剤(ウレタン樹脂)がありますが、これはゴムのように弾力があって今回の用途には不向きです。
今回は、やはり溶接みたく母材を溶かして一体化するタイプのものが良いです。
そこで、モーターケースのプラスチックはPS、ABSあたりではないかと推測してスチロール樹脂の接着剤(セメダイン「プラモデル用接着剤」)を使ってみることにします(接着剤は溶剤として働きます)。

結果、狙い通り接着成功!(写真は撮り忘れました)

こうして補修したモータケース(ステータコイル)内にアマチュアを戻します。
そして、プーリーにVベルトを掛けつつモーターを定盤(裏面)に取り付けます。

さらに、定盤を筐体に取り付けます。
モーターをはずす際、配線を切断しましたので、絶縁閉端子(CE1。コードは0.75SQ)を使って元通り接続し直します(絶縁閉端子の圧着には下写真で左上の絶縁閉端子用ペンチを用います)。

スイッチは単純な片切りスイッチですし、よもや配線を間違えるなんてことはないでしょう。

と言いつつ、念のためテスターで確認しておきます。

スイッチをON・OFFして導通を確認→問題なし。

それでは、電源コードをコンセントに挿してスイッチを入れます(緊張の瞬間!)。

「ブーン」(軽快な動作音)
当初あった酷い異音も解消しました!(異音の原因はベアリングだったことが判明)
これでめでたくメンテ完了といきたいところですが、実は肝心のカンナ刃や安全カバーなどが中古購入時から無いためメーカーから取り寄せたうえ装着しないと使いものになりません。
かと言って、部品を先に取り寄せても肝心の本体が直らなければ無駄になってしまうため注文は保留していました。
今回本体の修理ができたことを受けて部品を注文。
メンテ作業は一旦お休みとし、部品が届き次第、再開することにします。

<ブログ記事は次回に続きます>

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