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古民家の自然換気(9)天井板張り

前回、土壁を補修(荒壁部分)しました。

この後の中塗り・上塗りは荒壁部分が完全に乾いてからになりますので、先に天井板を張ることにします。

先般、吊り天井を撤去していますので、現在、下写真のとおり天井がない状態になっています(これはこれで良いかも)。

今回、施工するのは上写真で朱色点線の範囲(台所側)になります。
隣接する緑色点線の範囲(居間側)と同じ天井(大和天井)に統一する考えです。

天井の構成(断面)は下図のとおりです。

元々は厚1寸弱の松材を張っただけのシンプルなものだったのですが、冬季、暖気が天井裏に逃げてしまうため、建築士さんの助言をもとにサンドイッチ状に断熱材を入れることを考えました(もちろん高気密住宅のような断熱ではなく、とりあえず隙間を塞ぐと言ったユルイ考えです)。
天井板(上図で朱色)は一昨年の改修工事で余ったシブキ板(外壁用の羽目板、4分厚)の流用です。
そのシブキ板は既に使い切っているのですが、途中で板の種類が変わると見た目に影響しますので、2年前に予定分をまとめて入手してあります(その後、倉庫に積んだままで、虫が入る前に早く施工せねばと思っていたのです・・・)。

今回、天井板を張るのは下図の朱色着色範囲で、面積は2坪(4畳)です。

上図で左下の箇所には厨子二階へ出入りするための開口部を設けることにしています(右側の大きい開口部は採光及び換気用)。

では、施工します。
まずは材料の加工から。
天井板に用いる羽目板は4分幅のアイジャクリ加工が施されていますが、この片側の溝を溝切りカッターで広げ、2分幅の目透かしを入れます(1枚目の図を参照。特に意味はなく、遊びです・・・)。

次に柿渋を塗布します。

白木のままでは黒色の梁との違和感が大きいですが、柿渋を塗布しておくと数ヶ月でかなり発色し周囲と馴染んできます。

天井板を張っていきます。

追っかけて根太を打ち、施工した箇所に乗って作業しています。
こうした作業は(石膏ボードの撤去などに比べ)やる気になりますね。

下から見上げた状態です。

断熱材が足りませんでしたが、とりあえずは全ての天井板を張れました。

今後、根太に対して床板を張る予定です(上写真で手前側と同様)。

下写真で梯子が掛けてある開口部から厨子二階へ出入りすることになります。

台所側と居間側で天井が統一されました。

<施工後>

ただ、天井を張ったことにより、大黒柱が棟まで伸びいる様子が見えなくなったのが残念です。

<施工前>

<続きます>

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