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卓上丸ノコのメンテナンス(1)カーボンブラシ固着

鉄骨倉庫の棚を有効利用するため、前回、錆が出ていた鉄骨を再塗装しました。

この棚を作業テーブルのようにして使い、その端に卓上丸ノコや集塵機を設置しようと考えています。
卓上丸ノコと集塵機は既にジャンク品(不動)を入手してありますので、まずは下写真の卓上丸ノコからメンテしていくことにします。

ところで、この卓上丸ノコはヤフオクで落札したもので、落札時の商品説明には「通電確認済」とありました。
ところが、落札後しばらく経って出品者の方から次のとおり連絡が・・・
「発送前確認のためスイッチを入れたところ、モーターが火を吹いて焼けてしまった。キャンセルするか、これでも良ければ送料を無料とするので、どちらかを選んでほしい。」
モーターが焼けたならキャンセルの一択でしょうが、出品者はこのような機械に詳しくない感じで、なんとなくモーターは焼けていないようにも感じました。
それに、私がキャンセルすれば、この卓上丸ノコは鉄屑行きでしょうし、送料(モノが大きいため送料が高い)を負担してもらえると言うことなので思い切って購入することにしました。

実は、今回購入した卓上丸ノコ(マキタ LS0830)は、別途ガレージで使っているスライド丸ノコ(下写真:マキタ LS0813)からスライド機能を省いたもの(押し切りのみ)で、ほとんどの部品が共通なのです。
つまり、今回購入した卓上丸ノコを最悪、再生できなくても、スライド丸ノコ用の修理部品になるとの目論見もあります(部品もメーカーから取り寄せると意外に高いものです)。

今回購入した卓上丸ノコをメンテしていくことにし、まずは外観チェック。

本体、チップソーともにサビが酷いです。
チェックしていて気付きましたが、ターンテーブルが左右に回転しません・・。
ターンテーブルが回転しない(=角度切りができない)と言うのは、卓上丸ノコとして致命的な欠陥です。
これぞジャンク品です!

一方、左右への傾斜は問題なし。

他にもいろいろと不具合や部品の欠落がみつかりましたが、いずれにしても最大の問題点はモーターが不動であることです。
とりあえずコンセントにつないでみたくなりますが、安全のためにも、ここはモーターを分解して確認することにします。
まずはカーボンブラシを取り外します。

ところが、カーボンブラシが固着して抜けません・・・。
そう言えば、出品者の方が「発送するまで屋外に置いてあった」と言っていたことを思い出しましたが、それが原因で結露してカーボンブラシが固着した??
この状態でスイッチを入れれば、瞬間的に動作したとしてもカーボンブラシが固定されているため直ぐに止まるはずです。
出品者の方が「火を吹いて止まった」と言っていましたが、単に一瞬動作した際に火花が飛んだけなのでは?
と言うことは、モーターは焼けてない可能性あり!

ハンドル等と一体になっているモーターケースを取り外します。

スライド丸ノコはライトやレーザーの機能があったため配線が複雑でしたが、こちらはシンプルです。

アマチュアは見たところではコイルに焼けたような形跡はありません。

カーボンブラシが接するコンミテータと呼ばれる部分(下写真で黒色の円筒形部分)の表面が少し荒れていますが、不動の原因ではなさそうです。

ステータコイルも特段問題なさそうです。

そして、ステータコイル側からマイナスドライバーでカーボンブラシを押して抜き取りました。

ブラシホルダを磨いて、カーボンブラシ(下写真で朱色矢印)がスムーズに動くようにします。

モーターを分解したついでに、ベアリングやギアの状態も確認しておきます。

ベアリングはスムーズに回転し、ギアの摩耗も見られません。

主軸側もOK。

こうしたギアなどの部品も、先のスライド丸ノコと共通です。

組み立て直し、カーボンブラシを新品に入れ替え。

テスターで導通を確認すると問題なし。
そして、コンセントにつないでスイッチを入れると全然問題なく動作します!!
不動の原因は、単にカーボンブラシの固着だったわけです。

いずれにしても最大の問題点が解決して、ひと安心です。
モーターが動くことを確認できたことから、次回、他の不具合箇所のメンテを続けます。

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