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土蔵の修繕(1)

先日、ブログ仲間の素人大工さんとのコメントのやりとりで「三和土を施工するなら、この時期に融雪剤(塩化カルシウム)を買っておいたほうがよいよ」とのアドバイスをいただきました。

三和土(たたき)とは、その昔、セメントがなかった時代に土間を固めるのに使われていたものです。
三和土と書くように「粘土」「石灰」「ニガリ」の三種類の材料を締め固めてつくるそうです(素人大工さんによるニガリを省略した「二和土」もあるそうです)。

我が家の古民家(主屋)も昔はもちろん土間でしたが、15年ほど前に床上げしたため、主屋には土間が残っていません。
それにも関わらず三和土と言うのは、土蔵の軒下(庇)の土間を補修したいと考えているためです。

その土間は、雨漏り(その後、屋根の葺き替え済)により亀裂や砂状になっているところがあり、そこに野良猫が糞をしていくのです(^_^;
とりあえずは猫よけのために古瓦を被せてあるのですが(下写真)、このままでは余りにもずさんです。
そこで、三和土で土間の補修というわけです。

特に三和土にこだわっているわけではありませんが、主屋の改修工事で発生した壁土を早く使ってしまいたいこと、それになんとなく面白そうです(^_^)

ところで、この土蔵の築年数は不明ですが、主屋の古民家(明治44年築)よりも古く、築100年以上です。
と言うのは、明治中頃に描かれた絵図(下図)を見ると、主屋は先代の藁葺きのものですが、この土蔵は既に描かれているからです。

このような古いものを、土間と言えども手間暇をかけて補修する必要があるのか?
知人やご近所、親類との間で話題になったときも、土蔵は不用ではないかという方が大半です。
それもそうで、我が家には土蔵とは別に鉄骨倉庫が2棟あり、物入れは十二分にあります。

一方、15年ほど前に屋根の葺き替え(庇部分のみ)をおこなっていることもあり(下写真)、今すぐに壊すのはもったいないような状況です(その費用で解体・撤去も可能だったのですが・・・)。

そんなわけで、当面は修繕の範囲内で手を入れて使い続けることにし、その後の状況や、必要に応じて調査をおこない改修または解体の判断をすることにしました(要は問題の先送りです・・・)。

1年ほど前から、片付け・掃除、庇の柱・梁の取り替え、土壁の新設、下見板(鎧シブキ)張り(下写真では未施工)、漆喰の塗り替えなどをおこない、現在に至っています。

今後、三和土を施工するため、この冬の間に融雪剤(塩カル)を入手する予定ですが、実際の作業は5月以降になりそうです(冬季の週末は里山整備をおこなっています)。
そこで、三和土の施工までに、土蔵関連でこれまでにおこなってきたことを時系列で紹介したいと思います(ブログ記事のネタ切れのとき、不定期で・・・)。

<続きます>

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