月別アーカイブ: 2020年10月

召し合わせ錠(玄関引き戸)の修理

先般、玄関の引き戸にサインプレートを取り付けました。

この引き戸は20年ほど前のリフォームで新しくしたものですが、10年もしないうちに錠(内側のスライド式)が固くなりだし、今ではかなりの力をいれないと施錠できなくなっています。
こうした場合は、錠がある箇所の召し合わせ(2枚の引き戸が重なる部分)が悪いのだろうと、5年ほど前に召し合わせを調整したものの改善しませんでした。
仕方なく、暫定措置として錠前の代わりに突っ張り棒を使って施錠しているのですが、このままと言うわけにもいきません。
サインプレートをつけた機会に本腰を入れて修理することにします。

まずは錠の状態を確認しますが、それには障子(引き戸本体)を外す必要があります。

重量はありますが、意外にも屋内の障子と同様にケンドン式で外れました。

障子から召し合わせ錠を外します。

召し合わせ錠は「鎌錠」とも呼ばれるようにデッドボルトが鎌の形状(上写真で「デッドボルト1」)をしており、これによって2枚の障子を引き合わせるようになっています。
今回のものは鎌形のものに加え、もうひとつデッドボルト(上写真で「デッドボルト2」)があります。
施・開錠の操作を繰り返すと、「デッドボルト2」がステンレス製のプレートの間で引っ掛かります。
どうも、プレートとの間の遊び(下写真で朱色線)が小さ過ぎるようです。

開口を削って大きくしようと思ったのですが、とりあえず上写真で朱色線部にグリスアップしたところスムーズに動作するようになりました(キーシリンダー内:鍵穴からグリスや油を塗布するのは厳禁です)。
錠が固くなったのは、時間の経過とともに当初塗布してあったグリースが切れたためかもしれません。
召し合わせ錠を元どおり取り付け、施・開錠すると新品のときのようにスムーズに操作できるようになりました!
知人の家も、この引き戸(三協アルミ 玄関引戸「秀峰」)と全く同じものを使っており、同じ症状で困っていると聞いているので早速教えてあげることにしましょう(グリスの塗布だけなら錠を外す必要もなく容易です)。

ところで、今回グリスアップしたのは屋内側のパーツになりますが、召し合わせ錠と呼ぶように対になるパーツ(下写真)が屋外側の障子についています。


このパーツにより屋外から施・開錠できるようになっているのですが、実はこれもおかしくなっているのです・・・。
開錠はできるのですが、どういうわけか施錠ができず、このため外出する際は玄関は屋内から施錠したうえ勝手口から出て、勝手口のドアを施錠するような面倒なことをしています。
この機会に、これも修理することにします。

まずは障子から錠を取り外します。

こちらにはシリンダー錠がついていて、それを左(開錠)に回すとケースから鎌状のもの(上写真で朱色矢印)が出てきます(これで先の「デッドボルト2」を動かして開錠するようです)。
しかし、右(施錠)には回せません。
シリンダー錠か、ケース内の機構に問題があるようです。

ケース内を確認するため、ケースを分解するとともにシリンダー錠を取り外します。

鎌状のものは2つあり、本来はもうひとつのもの(下写真で朱色矢印)が施錠操作によりケースから出てこないといけないようです。

一旦、これも分解し、再度組み立てると動作するようになりました。

どうやら、ギアのかみ合わせが悪かったようです。

元通り組み立てても問題なく動作します。

引き戸に取り付けて無事完了。

これで引き戸の不具合が全て解決しました!
こうした不具合は不便なだけでなく、気持ちも良くない一方、なかなか手をつけられずにいました。
この夏に網戸を水洗いしたことが、サインプレートの作製や、今回の修理のきっかけを作ってくれたように思います。

仏壇仕舞い(4)仏壇の解体

仏壇仕舞いに向け、今春、60柱以上の位牌を整理したうえ過去帳にまとめました。

仏壇仕舞いと言えば、一般的には御本尊や位牌も処分するようですが、我が家が対象とするのは文字通り仏壇(ケース)のみです。
ケースとしての仏壇の代わりに仏間(広さ1畳)を改修し(昨年に完了)、そこに机か棚状のものを設えて御本尊と過去帳を安置したいと考えています。
現在は下写真のとおり、とりあえず仏間に座卓を置き、そこに御本尊等を仮置きした状態になっています。

座卓のため高さが低いですが、これも悪くないように感じています。
このため、この座卓と同じぐらいの広さで、高さを高く(70cm程度)した机を作ってはどうかと思い始めています(棚にすると昨年せっかく綺麗にした壁を傷つけてしまい、それも机にしたいと思う理由です)。

一方、これまで使用していた仏壇はどうなっているかと言うと、昨年、仏間を改修した際に客間側に移動したままになっています。

この状態で1年が経とうとしています。
このままでは邪魔になりますし、仏壇仕舞いする方針が決まったことから解体することにします。

屋内で解体するわけにはいかないので軒下に搬出。

扉を閉めた状態で正面から見ると比較的良くみえますが、実際には痛みが酷いです。

昭和40年代に亡き祖母が仏壇屋さんにお洗濯してもらったため内部は金色仕様です(お洗濯前は暗い感じの色だったとか)。
それでも下地にガタがきているため仕上がりも良くありません。

ところで、仏壇を解体する際はお性根(魂)抜きを行う必要があるのでしょうか?
御本尊を処分する場合は当然必要ですが、今回はあくまでもケースとしての仏壇です。
たまたま私は菩提寺(自宅より徒歩1分)の役員を務めているのですが、その役得!?で特別な儀式は不要とすることにしましょう。
その代わり、解体を前に家族で手を合わせ、これまで御本尊や位牌を安置させてもらったことに感謝します。

合掌

それでは解体していきます。
ケースと言っても、足で蹴飛ばして壊すような乱暴なことはできません。
組み立て時の反対の手順でひとつづつ部材を外していきます。
まずは天板。

続いて内部の造作(棚等)。

そして、全部材をバラシ終わりました(軽トラ1車分程度あります)。

全てではありませんが、多くの部材が虫喰いなどでかなり痛んでいます。
解体する時期に来ていたようです(明治18年製作。135年経過)。

これらの廃材は薪ボイラーの燃料として活用します。
ボイラー点火時は般若心経を唱えて護摩供養!?
そして、燃やしたあとの灰は畑(自然)に還す予定です。

ほとんどの部材は焼却するつもりですが、一部再利用できそうなものは残しておくことにします。

そのひとつが欄間などの彫刻です。

昇り龍(左)と降り龍(右)が彫られています。
仏教に由来する有難いものでしょうが、果たしてこれを再利用する場所があるのでしょうか??

とりあえずホコリまみれにならないように土蔵内に保管しておくことにします(土蔵内を片付けたため、このようなものを一時保管ができるようになっています)。

仏間に設置する机は、亡き祖母が60年ほど前に植えた杉を伐採・製材して作りたいと考えていますが、製材や乾燥に時間を要します。
そこで、とりあえず市販の木材を使って試作品的なものを冬の間にでも作ってみようと思い、下写真の板材(杉。36×240mm)を購入してあります。

ちなみに、この板材の購入費にはコロナウイルスに係る特別定額給付金を充てました。
災いを鎮めるため仏像を造ることがありますが、それに倣ってコロナ禍の収束を祈願して仏間用机を作ろうと思っています。