月別アーカイブ: 2019年6月

庭の整備(53)播き芝と縁石の修正

5月連休に植え付けたは元気よく生育しており、葉が水面全体を覆うようになってきました。

メダカが見えにくくなりましたが、メダカにとってはこれぐらい葉があったほうが落ち着くことでしょう。

ところで、この水鉢を設置する際、芝を剥がしました(1m2強)。

剥がした芝はとりあえず仮置きした状態になっています。

乾燥に強い芝でも、このまま置いておけば枯れてしまいます。
ちょうど今(5月)は芝張りの適期ですので、これを使って芝生箇所を拡張することにします。
その場所は下写真のアプローチ(現状は敷き砂利)です。

ここは昨春に施工した敷石(石畳)を延長する予定で、その敷石の両サイドを張り芝にしたいと考えています。
敷石については石材店に依頼することがあるため(延べ石を敷石と再利用)、芝張りを先行することになりますが、芝張りは敷石の計画位置を踏まえて行う必要があります。
そこで、敷石の位置を決めるため昨春敷設した敷石のラインを真っ直ぐに延長します(上写真で朱色点線)。
ところが、そうすると進むにつれて庭に近づいていってしまうのです(庭との離隔:80cm→50cm)。

実は、このことは昨春に敷石を敷設する際に気付いており、逆にアプローチと庭との境界(縁石)のラインを伸ばす形で敷石を敷設すると玄関から外れてしまうのです(下図で水色線)。

そこで、止むなく上図で朱色線のとおり敷石を敷設したのです。

このため、敷石の線形は途中で折れ点が入ってしまいますが、延伸する敷石の計画位置を下写真に示すとおり設定します。

この敷石の両サイドを張り芝にするのですが、上写真で向かって右側は井戸の整備(パイプ等の埋設)が絡んでくるため、今春は左側に芝を張ることにします。

まずは敷き砂利の撤去から行います。

最初ツルハシで挑むも長年の転圧(昔は自動車を乗り入れていました)によりカチカチに締め固まっていて手に負えません。
そこで、コンクリートのハツリに使う電動ハンマー(上写真で先端が棒状の工具)を引っ張り出してきて使うと余裕でほぐしていきます。
電動ハンマー(ヤフオクの中古)を買った当初は電動ハンマーなんて使う機会が無いだろうと思っていましたが、意外にも出番があるものです(それでも年1、2回)。

ほぐしたものはフルイを用いて砂利を取り除きます(砂利は車道部で砂利が少なくっているところに補足して再利用)。

砂利を除去した分だけボリュームが減っていますので、山砂を投入するとともに、これに肥料分として木灰(薪ストーブやボイラーから出たもの)を混ぜます。

ここに昨春行った「播き芝(まき芝)」の方法で芝を張っていきます。

目土(山砂)を被せて転圧。
そして、たっぷり水やりして芝張りの完了です。

サラサラの山砂の状態では野良猫の糞場になってしまいますので、芝が根付くまでネットを被せて養生しておきます。

この反対側(上写真で向かって右側)については早ければ今秋に芝張りしたいと思っています。
その右側の縁石のラインですが、敷石の計画ラインと平行でないため途中でボトルネック部が生じてスッキリしません。

この機会に平行になるように修正しておくことにします(下図で朱色線→水色線)

こうするとアプローチの幅員が2.3mに広がります。
ここを自動車が通ることは基本的にありませんが、こうしておけば将来、建物の工事等で重機が入ることになった場合にも都合良いことでしょう。

ちなみに、道路を通行できる車の車両制限(幅)は2.5mです。
しかし、我が家で制限レベルの車両を必要とするような工事はまずないはずです。
4年前の改修工事で大きなラフター(ラフテレーンクレーン、下写真で左側の白と赤のブーム)がやってきてましたが、このレベルが最大と考えても良さそうです。

ラフター(16t)の幅をネットで調べると2.2m前後ですので、2.3m確保しておけばなんとかなるでしょう。

アプローチの幅員と言えば、昔はさらに狭くて2m未満だったのですが、20年程前に離れを新築する際、重機が入れなかったため下写真の井戸の流しを移設したと言う経緯があります。

この流しが元々あった場所には基礎として使われていたと思われる石が乱雑に残っています。
将来的には井戸周りも整備したいと考えていますので、この際に撤去しておくことにします。

撤去した石の周りにあった苔は縁石の修正後に植え直せるように剥がして仮置き。

それでは、縁石の位置を修正していきます。
敷石の計画ラインに平行になるように水糸を張ります(下写真ではまだ水糸を張っていません)。

水糸(位置と高さ)にあわせて縁石を据え直していきます。

井戸がある場所より先は井戸(井桁)に平行(主屋に直交)になるように線形を変えます。

この線形に沿って据えて行くも、途中で庭木(カイヅカイブキ)の根が行く手を阻みます。

それほど太くない(5cm程度)ため切除する手もありますが、ここは樹木を優先し、縁石を飛ばして配置することにします。

また、この井戸周りは将来的に整備する際、井戸水を使えるようにパイプを埋設配管する考えです。
その際に配管しやすいように縁石(のサイズ)を合わせておきます。

縁石の据付完了。

元々、流しの基礎として使われていた石(上写真で左側)を撤去したため、その分、土のボリュームが減っています。

山砂を補足し、井戸に近づくにつれ高くなるように勾配をつけます(雨水により井桁周りが崩れないようにするため)。

仮置きしてあった苔を移植して完了です。

井戸は昭和30年代に簡易水道が供用されて以来、使われなくなったこともあり、数年前まで周囲は笹などに覆われて近寄りがたい感じでした。

井戸(1号井)の再利用に向け、これまで少しずつ整備を進めてきましたが、今回の整備で弾みがついたように感じています。

庭の整備(52)表札の自作

一昨年の秋、庭木のチャボヒバ(ヒノキ科)1本を伐採しました。
伐採したものは玉切りして薪にするつもりが、薪にして燃やすだけでは勿体ないように感じ、昨秋、一部分を板に製材しました(バンドソー使用)。

同じ頃(昨秋)、郵便受けを設置したのですが、その下にスペースがあるため、この板を使って表札を作って取り付ければ良いのではないかと考えたのです。

製材してから半年(伐採後一年半)が経ちましたので、そろそろ表札の作製に取り掛かることにします。
まずは表面をカンナ掛け(自動カンナ盤使用)。

この面に彫刻刀を使って文字を彫るわけですが、その下書きをどうするか?
ワープロの文字を印刷し、それをトレースする手があるものの、わざわざ表札を自作するのにそれでは面白くありません。
また、我が家のようなボロ屋には悪筆の自筆のほうが釣り合いが取れて良いかもしれません。

自筆するとしても太い筆を持っていないため、筆ペンを使ってなぐり書き。

悪筆に加え、「書は人なり」と言われるように性格の歪みが文字にも現れています・・・。
これではあんまりですし、彫刻刀で掘りにくいためパソコンに取り入れて傾き等を補正します。

文字だけでは寂しい感じだったため、左側に竹(稈の部分)の図柄を入れてあります。
家紋は「笹竜胆」なのですが、彫るのが大変なため「笹竜胆」→「笹」→「竹」と易きに流れた結果です。

これを実寸大で印刷し、輪郭を板に転写します。

あとは根気よく彫刻刀を使って彫っていきます。

文字全体を彫るのは大変ですので、輪郭付近だけを彫って中心を盛り上げる「カマボコ彫り」としています。

ただ、この彫り方の場合に厄介なのが小さい文字です。

慎重に彫ってはいるものの、私の力ではどうしても粗が目立ってしまいます。

出来は別にして全て彫り終えました。

文字と図柄部分には墨入れするため、その滲み止めとして「との粉」を塗布します。

余分なとの粉を拭き取って下地の完成。

問題はどのような塗料を使って文字や図柄の墨入れを行うかです。
以前、同様にして温・湿度計を作ったことがあります。

このときは屋内使用のためベンガラ(朱色)を柿渋で溶いたものを使って墨入れしました。
柿渋は塗膜(タンニン成分)を形成するため、ある程度の防水機能は期待できるものの、それでも長期に渡る屋外使用は厳しいものがあります。

止むなく化学製品に頼ることして、その場合、まず考えつくのが次の方法です。

  1. 文字と図柄部分(着色):墨(黒色)や水性塗料(緑色)を塗布
  2. 全面(防水):ニスを塗布

ニスで保護するのは一般的ですが、そもそもニスは透明色の合成樹脂塗料でしかありません。
このため、耐候性に劣り、屋外使用の環境では早晩、塗膜が剥離してきそうです。
個別には耐候性を謳う商品もありそうですが、それでも塗り替えが前提になるかと思います。
塗り替えるのであれば、全面にニスを塗布するのは避け、文字と図柄部分にだけ合成樹脂塗料を塗布して着色するほうが良さそうです。

と言うわけで、文字と図柄部分に合成樹脂塗料(今回は水性のアクリルエマルジョン系塗料。ダイソーで1缶100円)を塗布。

これにニスを塗布することはないとしても、板自体が長持ちするように浸透性(オイルステイン)の木材保護塗料(XyladecorやOSMOが有名)を塗布しておくと良さそうです。
しかし、Xyladecorや手元にあるVATON(大谷塗料)には有機溶剤が配合されているため、先に塗布した合成樹脂塗料(プラスティックのようなもの)に悪影響を及ぼしかねません。
有機溶剤が配合されていない水性の木材浸透保護塗料がないものかとホームセンターで探したところ、そうしたものがありました(下写真。日本ペイント社製)。
安価(1缶500円)だったこともあり、それを購入して全面(表・裏・側面)に塗布。

木材浸透保護塗料と言っても、この塗料の樹脂成分は合成樹脂です(OSMOやVATONは天然樹脂)。
こんなことなら耐候性は劣るとしても亜麻仁油を全面に塗っておく程度で良かったかもしれません。
いずれにしても私のような素人にとって塗装の組み立ては難問です。
このような場合、看板屋さんはどのような塗料を選択していているのでしょうかね。

塗料の乾燥後、いよいよ取り付けです。
以前、郵便受けを設置したときと同様に配管用のサドルバンド(SUS)を用いて取り付けます。

正面から見るとこんな感じです。

これで、郵便配達員の方が代わっても迷うことはないでしょう(郵便受けの名前シールは安っぽいため、これまで貼ってありませんでした)。