ミシンテーブル作製(3)天板も古材を再利用

前回、ミシン台のサビを落とし、サビ止めとしてロウを塗り込んだのち再び組み立てました。

このミシン台はアンティークテーブルとして再利用するには、この上部に新たな天板(甲板)を取り付けることになります。
このため、ミシン台の上部にある取り付け用のボルト穴や、その間隔を計測しておきます。

ボルト穴の間隔(513mm×282mm)から、天板のサイズは少なくともそれ以上が必要となります。

ところで、今回作製するテーブルはテレビ台として使いたいと考えています。
現在、テレビは下写真のとおり適当な台(合板製)に仮置きしているような有り様です・・・。

このため、上写真で手前側のダイニングテーブルの高さと合わせ、テーブルと同じような木製のテレビ台を作るつもりでいました。
しかし、私自身、ほとんどテレビを観ないこともあって、やる気が起きず後回しになっていました・・・(家族がテレビフリークのためテレビは必要です)。
そんな中、祖母の古いミシン台を倉庫から引っ張り出してきたところ、ダイニングテーブルの高さとほとんど同じだったことからテレビ台として再利用することにしたわけです。

ちなみに、上写真は今年の盛夏に撮影したもので、建具という建具を開け放してあります。
さらに建具を一時的に取り外せば、古民家ならではの柱が立っているだけの状態になって開放的で良さそうです。
しかし、今夏のような酷暑ではエアコンに頼らざるを得ず、エアコンをつけるときは逆に閉め切る必要があるため、そこまではできないのです。
私のように若く健康であれば気温があと数度上がってもエアコン無しでいけるかもしれませんが、古希(70歳)を超えた母には厳しいでしょうから、来夏にはエアコンの常時稼働を前提に閉じきった1部屋(避難部屋!?)を設けようかと考えています。

閑話休題。

テレビ(東芝REGZA 37インチ)の脚のサイズを計測すると、約630mm×約300mmです。
これとミシン台のサイズ(513mm×282mm)から、天板は700mm×400m程度の大きさが欲しいところです。

ミシン台だけではなく天板も再利用できないものかと、古材のストックを探してみると良いものがありました。

樹種は欅(ケヤキ)で、サイズは長さ約900mm(3尺)、幅約420mm、厚さ約25mmあり、天板に使えそうです。

ちなみに、この古材は以前、裏縁(下写真で朱色の囲み、3尺幅)の床板として使われていたものです。
3年前の改修工事で裏縁の一部を減築した際、建築士さんや大工さんによって残していただいてあったのです。

いくら昔でも裏の縁側に欅を使うような贅沢なことはしないでしょうから、さらに昔の主屋で使われていた材を再利用したものなのかもしれません。
このためか、板材の厚さに大小があり、厚いものは下写真のように裏側の左右を削って調整してあります。

天板として再利用するには、ここの処理が厄介なことになりそうな予感・・・。

とりあえずは表側をカンナ掛けして平面を出します(電気カンナを使用)。

こうして平面を出した表側を基準にして木口と木端(側面)に一定の基準線を墨付けします。
基準線を目安にして裏側もカンナ掛けして平面を作っていきます。

上写真の時点で板の厚さが22mmになるまで削りましたが、それでも左右(上写真で奥と手前)の部分は元の状態のままで平面が出ていません。

最も薄い箇所の厚さを測ると19mmです。

19mmまで削れば平面が出ることになりますが、さすがにそこまで薄くすると天板としての強度に不安があります。

そこで平面出しはここまでとし、とりあえず左右の部分は凹凸が残った状態のまま、表面だけをカンナ掛けしておきます。

続いて天板のサイズにカットしていきます。
木端側を丸ノコと直線定規を使ってカット。

元々の板には雇いザネ用のホゾ穴が加工されています。
切り落として穴を無くすこともできますが、そうすると板幅が狭くなってしまいますので適当なところ(幅386mm)で切り上げます。

反対側の木端を丸ノコに平行定規を装着してカット。

こうした加工はテーブルソーを使えば正確にできるのでしょうが、これぐらいの幅(約40cm)になると所有している小型のテーブルソー(マキタ2708)では手に負えないのです。

同じ理由で、木口側も丸ノコ(+直角定規)を使ってカット。

虫喰い跡が残りますが、長さ(720mm)を確保するためにはやむを得ません。

木取りが完了し、720mm×386mmの板が得られました。

ただ、裏側に平面が出ていないところがありますので、それを考慮して今後の設計を検討する必要がありそうです。

天板として使うため角を面取りしておきますが、少し手を掛けてトリマーを使って装飾(ヒョウタン面)を施します。

サンダーで表面を磨いて天板の完成です。

傷や汚れの酷かった古材(下写真、再掲)が生き返りました(手間を考えれば新材を購入するほうが良いのかもしれませんが)!

<続きます>

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